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2011.12/28 [Wed]
しつこいようですが皆さん拉致問題を忘れないで下さいね
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【横田めぐみさんは13歳を迎えた翌月に拉致されました(画像は電脳補完録様より)】
金正日総書記の告別式が28日、平壌で行われました。
これに合わせて同日、拉致被害者家族会や支援団体による「金正日による犠牲者に思いを寄せる12・28東京集会」が開かれました(毎日新聞12/28)。
金正日死亡で良かったと思ったことのひとつ、それは拉致問題が久しぶりにクローズアップされたことです。
拉致問題は、時々不確かな情報が断片的に出てくることを除けばもう何年も動きがなく、従ってメディアで取り上げられることもあまりなく、風化が進みつつあったと思います。
私も最近、本棚から拉致問題関連の本を引っ張り出してきて、また読み進めています。

その中の1冊、2005年発行のドキュメンタリーコミック「めぐみ」(原作・監修:横田滋さん早紀江さんご夫妻)後編から、早紀江さんによるあとがきを引用いたします。
全文起こしここから____________________________
私は、めぐみを、心をこめて育てました。拉致というのは、そのように大切に育てた一人の人間の人格も人生も、すべてを壊してしまう、ものすごく残酷なことです。
いつもの道を楽しく歩いていた次の瞬間、突然袋に入れられ、工作船の船底に放り込まれて、どこだか分からないまま遠くへ連れて行かれ、そこに何十年も監禁され続けるのです。想像するだけで胸が張り裂けそうになります。
一方、残された家族は、一人の人間が煙のように跡形もなく消えてしまった現実に、ずっと苦しみ続けるのです。悲しみのあまり、本当に死んでしまいたいと思ったことが何度あったことでしょう。
北朝鮮は拉致したことを認めた今も、私たちがいくら娘を返せと訴えても、一方的に「死んだ」と通告したまま、誠実さのかけらもない態度を取り続けています。
めぐみは今日、この瞬間にも、北朝鮮のどこかで「助けて」「お母さん、助けに来て」と叫んでいるに違いありません。13歳のときに拉致されて以来、もう30年近い歳月が流れているのです。こんな残酷なことをする国に対して、誰でも心の底から憤りを感じずにはいられないでしょう。
親であれば、一刻も早く助けたい、命懸けで救い出したいと考えるのは当然のことです。
これは、めぐみだけの問題ではありません。北朝鮮によって「死亡」「入国せず」とされたまま、めぐみ同様、いまだに帰れない多くの人たちがいます。さらに、現在は「特定失踪者」と呼ばれている、拉致被害者だと考えられる数多くの行方不明の方々が日本の各地にいます。
そして、また、拉致の問題は、けっして、私たち被害者家族だけの問題ではありません。誰もが被害者になる可能性があったのです。それだけではありません。北朝鮮の工作員が日本に侵入し、何の罪もない日本人を拉致していくというのは、日本の国そのものに対する犯罪です。国が何より守るべき国民の命と人権が、脅かされ踏みにじられたということです。国として猛烈に怒って、「わが国の国民を今すぐ返せ。無条件で返せ。連れて行った人間を絶対に傷つけるな。返さなかったら絶対許さないぞ」と、真正面からはっきり要求するのが当然すぎるぐらい当然な事です。自分の国の国民を全員必ず取り戻すんだという強い決意を持って、ことに当たるのが、人間としても国の姿としても普通なのではないでしょうか。
ところが、なぜか、事態はなかなか前へ進んでいきません。それが、私には悔しくて、不思議でなりません。
私たちがこんなにお願いしているのに、なぜ、国はもっと毅然とした態度で北朝鮮に向き合ってくださらないのでしょうか。国と国との正式な協議で、「ニセの遺骨」が渡されたら、渡された側の国の代表は「馬鹿にするな」と、ものすごい形相で怒るのが当然なのではないでしょうか。こんなひどいことをされてちゃんと怒らない日本を見て、外国はいったいどう思うでしょう。きっと、あの国になら何をしても平気なんだと考えるに違いありません。その意味でも、これは国民全体の大事な問題なのです。
拉致問題の解決のために、私たちは政府レベルでの救出をお願いするしかありません。その政府を動かし後押しするのは、世論の力です。今では、日本の国民の本当に多くの方々が、私たち家族と同じように闘ってくださっています。どうか、いつまでも拉致問題を忘れてしまうことなく、私たちに力を貸してください。
私たち夫婦も含め、被害者の親の世代は、高齢に達している方が少なくありません。愛する子供に会えないまま亡くなった方も2人や3人ではありません。みんな歯を食いしばって子供の帰りを待っているのです。私は自分の体力が続くかぎり、どんな遠くの、どんな小さな集まりにも駆けつけて、拉致問題を訴え続けるつもりです。
めぐみについては、北朝鮮から、ときに真偽不明なさまざまな情報が飛びだしてきます。でも、私はそういった揺さぶりや細かい波風には、いちいち動じない覚悟を決めています。めぐみを迎える我が家をちゃんとしておいてあげるためにも、自分の心身が打ちのめされてしまわないよう、一生懸命、自分自身を支え続けているのです。
めぐみは絶対生きていると信じて、これからも闘ってまいります。全ての拉致被害者が帰ってこられる状況を勝ち取るために、一生懸命、闘っていくつもりです。
どうか、皆さん、私たちに力を貸してください。
私たちと一緒に声を上げてください。
____________________________全文起こしここまで
めぐみさんは1964年10月5日生まれです。
私は1964年の夏生まれですから、めぐみさんと同い年です。
そのこともあり、私は拉致問題、特にめぐみさんの事件を人一倍関心を持って見つめてきました。
横田滋さん、早紀江さんもまた私の両親と同世代です。
そして、こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、実は横田さんご夫妻は私の両親に感じがすごく似ているのです。
私の父はいつもニコニコしていて、おっとりとしていて、かなりの口下手です。私が10個喋る間に父は3個ぐらいしか喋れません(私も人様によくおっとりしていると言われますが、父はそれ以上です)。
一方の母はすごくしっかりしていて、またハキハキとよく喋ります。父より5歳下ですが、いつも「お父さん大丈夫?しっかりして!」と引っ張っています。が、そんな母も外ではいつも父を立て、出過ぎるようなことは決してしません。
そういったわけで、横田さんご夫妻の立ち居振る舞いを見ていると、自然と自分の両親と重なるのです(もちろん、お二方ともうちの両親なんかより人間的に何倍も素晴らしい方々です)。
拉致さえなければ、横田さんご夫妻も(そして他の拉致被害者の親御さん方も)、私の両親のようにもうとっくに悠々自適でのんびり暮らされていたはずなのです。
めぐみさんの救出のため(のみならず全ての拉致被害者の救出のため)、日々全国を回られている姿を見るにつけ、本当に心が痛みます。

【画像:2011年11月15日、めぐみさん拉致から34年の日に記者会見する横田さんご夫妻(共同通信)】
金正日死去の報を受け、横田さんご夫妻が何度かテレビ出演されていましたが、あの時、滋さんが金正日について「生きている時は憎いと思ったが、死んでしまうと憎しみは感じなくなった」という趣旨のことを言われていました。
罪を憎んで人を憎まずですね。でも滋さん、お人好しすぎますよ。
……と最初は思いました。
しかし、よく考えるうち、何十年も娘を取り戻す闘いを続けてこられた滋さんにとって、もう憎しみも哀しみも何もかも超越したところに心境が至っているのかもしれないと思い、改めて胸が締め付けられました。
実は私は2002年12月、横田さんご夫妻宛に、人を介してお手紙をお出ししたことがあります。
「ぼやきくっくり」の常連さんで私と親交のあった方がご夫妻の講演会に参加されたので、お手紙を託したのでした。
手紙には、めぐみさんの帰国を心より願っていること、また、一助になればと自身のWEBサイトで拉致問題を取り上げるなどしていることを綴りました。
当時は拉致問題が大変注目されていた時期で、相当お忙しかったはずですが、ほどなくお返事をくださいました。
封筒にはブルーリボンのシールが貼られてありました。
中を見ますと、めぐみさんの事件の経緯などを説明した滋さんの手書きコピーの手紙が2枚あり、その手紙の最後に、滋さんの直筆コメントが数行添えられていました。
内容は、「拉致はずいぶん前に発生しましたが、世間に知られたのは最近です。WEBサイトでご支援を賜り感謝しています」というものでした。
いただいたお手紙の文字、文体、全てから滋さんの真面目で穏和な性格がにじみ出ていました。
このエントリーの最初に、拉致問題は最近メディアで取り上げられることもあまりなく、風化が進みつつあったと書きましたが、私自身も反省しなければなりません。
ここ数年、私もあまりブログで取り上げることがありませんでした。
せめて何か、という思いで、エントリーの最後にほぼ毎回、日本政府が2008年から配信を始めたアニメ「めぐみ」の紹介リンクを貼り付けてきました。
これです。
ここ数年、たまにブログで拉致問題を取り上げても、正直言って反応は鈍いものでした。
コメントがほとんど付かなかったり、あるいは「今はもっと他に大事な問題がある。そっちを取り上げてほしい」という趣旨のコメントをいただきショックを受けたこともありました。
でも、そういうコメントをされた方の気持ちも分かります。
今の日本は内政、外交とも問題山積ですから。
自民党政権時代から持ち越された問題も多いですが、政権交代後、改善されたものはほとんどありません。
逆に、悪い方向に行っているものの方が多いんじゃないでしょうか。特に外交や安全保障の面で。
北朝鮮が金正恩体制に移行することは、拉致問題にとって進展の大きなチャンスです。
青山繁晴さんが12月21日放送「アンカー」で指摘したように、あちらの“服喪期間”を考えれば半年や1年という短期間で考えてはいけないのでしょうが、ただ、進展へ向けての下準備は当然ながら進めておくべきです。
具体的には、「最後に一人まで取り返す」という国家意思を明確に示すことや、法整備や、関係各国への働きかけなどでしょうか。
が、今の野田政権には、それをやるだけの余裕も覚悟も全く見られません。
また、来年はアジア全体が大きく動くのではないかと言われています。
思わぬ形で一足先に指導者が替わった北朝鮮を含め、台湾、ロシア、中国、韓国、そしてアメリカなど、日本と関わりの深い多くの国々で指導者が交替するからです。
日本でも来年は総選挙があるかもしれません。
野田政権の進める消費税率引き上げに反発し、民主党の9人の国会議員が28日、離党届を提出したそうですが、総選挙を見越した理念なき保身の動きであることは間違いありません。
本当に国のため、国民のため、命を賭して働いてくれる政治家は誰なのか?
拉致問題も含め、現在日本が未解決のまま抱えている様々な問題や課題、これらを解決させる、あるいは少しでも前に進めるために、私たち国民は良い選択をしなければなりません。
【今年はあと1本記事をUPする予定です】
※横田早紀江さんの手記が産経新聞28日付朝刊に掲載されていました。
ネット版はこちらです。是非ご覧下さい。
※拙ブログ関連カテゴリー>拉致問題
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【追記12/29 4:07】
ブログ「花うさぎの『世界は腹黒い』」の花うさぎさんが亡くなられました。
私くっくりは花うさぎさんとは面識はないのですが、ネット上ではコメントやTBなどをお互いやりとりさせていただくなど、大変お世話になりました。
「引きこもり」型ブロガーの私とは違い、デモや集会にも積極的に参加されるなど、日本をより良くするための具体的な活動をされた大変貴重な方でした。本当に残念でなりません。
花うさぎさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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アニメ「めぐみ」配信中。
英語・中国語・韓国語版もあります。ダウンロードはこちらから。コピーフリーです。世界に広めましょう!
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金正日総書記の告別式が28日、平壌で行われました。
これに合わせて同日、拉致被害者家族会や支援団体による「金正日による犠牲者に思いを寄せる12・28東京集会」が開かれました(毎日新聞12/28)。
金正日死亡で良かったと思ったことのひとつ、それは拉致問題が久しぶりにクローズアップされたことです。
拉致問題は、時々不確かな情報が断片的に出てくることを除けばもう何年も動きがなく、従ってメディアで取り上げられることもあまりなく、風化が進みつつあったと思います。
私も最近、本棚から拉致問題関連の本を引っ張り出してきて、また読み進めています。

その中の1冊、2005年発行のドキュメンタリーコミック「めぐみ」(原作・監修:横田滋さん早紀江さんご夫妻)後編から、早紀江さんによるあとがきを引用いたします。
全文起こしここから____________________________
私は、めぐみを、心をこめて育てました。拉致というのは、そのように大切に育てた一人の人間の人格も人生も、すべてを壊してしまう、ものすごく残酷なことです。
いつもの道を楽しく歩いていた次の瞬間、突然袋に入れられ、工作船の船底に放り込まれて、どこだか分からないまま遠くへ連れて行かれ、そこに何十年も監禁され続けるのです。想像するだけで胸が張り裂けそうになります。
一方、残された家族は、一人の人間が煙のように跡形もなく消えてしまった現実に、ずっと苦しみ続けるのです。悲しみのあまり、本当に死んでしまいたいと思ったことが何度あったことでしょう。
北朝鮮は拉致したことを認めた今も、私たちがいくら娘を返せと訴えても、一方的に「死んだ」と通告したまま、誠実さのかけらもない態度を取り続けています。
めぐみは今日、この瞬間にも、北朝鮮のどこかで「助けて」「お母さん、助けに来て」と叫んでいるに違いありません。13歳のときに拉致されて以来、もう30年近い歳月が流れているのです。こんな残酷なことをする国に対して、誰でも心の底から憤りを感じずにはいられないでしょう。
親であれば、一刻も早く助けたい、命懸けで救い出したいと考えるのは当然のことです。
これは、めぐみだけの問題ではありません。北朝鮮によって「死亡」「入国せず」とされたまま、めぐみ同様、いまだに帰れない多くの人たちがいます。さらに、現在は「特定失踪者」と呼ばれている、拉致被害者だと考えられる数多くの行方不明の方々が日本の各地にいます。
そして、また、拉致の問題は、けっして、私たち被害者家族だけの問題ではありません。誰もが被害者になる可能性があったのです。それだけではありません。北朝鮮の工作員が日本に侵入し、何の罪もない日本人を拉致していくというのは、日本の国そのものに対する犯罪です。国が何より守るべき国民の命と人権が、脅かされ踏みにじられたということです。国として猛烈に怒って、「わが国の国民を今すぐ返せ。無条件で返せ。連れて行った人間を絶対に傷つけるな。返さなかったら絶対許さないぞ」と、真正面からはっきり要求するのが当然すぎるぐらい当然な事です。自分の国の国民を全員必ず取り戻すんだという強い決意を持って、ことに当たるのが、人間としても国の姿としても普通なのではないでしょうか。
ところが、なぜか、事態はなかなか前へ進んでいきません。それが、私には悔しくて、不思議でなりません。
私たちがこんなにお願いしているのに、なぜ、国はもっと毅然とした態度で北朝鮮に向き合ってくださらないのでしょうか。国と国との正式な協議で、「ニセの遺骨」が渡されたら、渡された側の国の代表は「馬鹿にするな」と、ものすごい形相で怒るのが当然なのではないでしょうか。こんなひどいことをされてちゃんと怒らない日本を見て、外国はいったいどう思うでしょう。きっと、あの国になら何をしても平気なんだと考えるに違いありません。その意味でも、これは国民全体の大事な問題なのです。
拉致問題の解決のために、私たちは政府レベルでの救出をお願いするしかありません。その政府を動かし後押しするのは、世論の力です。今では、日本の国民の本当に多くの方々が、私たち家族と同じように闘ってくださっています。どうか、いつまでも拉致問題を忘れてしまうことなく、私たちに力を貸してください。
私たち夫婦も含め、被害者の親の世代は、高齢に達している方が少なくありません。愛する子供に会えないまま亡くなった方も2人や3人ではありません。みんな歯を食いしばって子供の帰りを待っているのです。私は自分の体力が続くかぎり、どんな遠くの、どんな小さな集まりにも駆けつけて、拉致問題を訴え続けるつもりです。
めぐみについては、北朝鮮から、ときに真偽不明なさまざまな情報が飛びだしてきます。でも、私はそういった揺さぶりや細かい波風には、いちいち動じない覚悟を決めています。めぐみを迎える我が家をちゃんとしておいてあげるためにも、自分の心身が打ちのめされてしまわないよう、一生懸命、自分自身を支え続けているのです。
めぐみは絶対生きていると信じて、これからも闘ってまいります。全ての拉致被害者が帰ってこられる状況を勝ち取るために、一生懸命、闘っていくつもりです。
どうか、皆さん、私たちに力を貸してください。
私たちと一緒に声を上げてください。
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めぐみさんは1964年10月5日生まれです。
私は1964年の夏生まれですから、めぐみさんと同い年です。
そのこともあり、私は拉致問題、特にめぐみさんの事件を人一倍関心を持って見つめてきました。
横田滋さん、早紀江さんもまた私の両親と同世代です。
そして、こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、実は横田さんご夫妻は私の両親に感じがすごく似ているのです。
私の父はいつもニコニコしていて、おっとりとしていて、かなりの口下手です。私が10個喋る間に父は3個ぐらいしか喋れません(私も人様によくおっとりしていると言われますが、父はそれ以上です)。
一方の母はすごくしっかりしていて、またハキハキとよく喋ります。父より5歳下ですが、いつも「お父さん大丈夫?しっかりして!」と引っ張っています。が、そんな母も外ではいつも父を立て、出過ぎるようなことは決してしません。
そういったわけで、横田さんご夫妻の立ち居振る舞いを見ていると、自然と自分の両親と重なるのです(もちろん、お二方ともうちの両親なんかより人間的に何倍も素晴らしい方々です)。
拉致さえなければ、横田さんご夫妻も(そして他の拉致被害者の親御さん方も)、私の両親のようにもうとっくに悠々自適でのんびり暮らされていたはずなのです。
めぐみさんの救出のため(のみならず全ての拉致被害者の救出のため)、日々全国を回られている姿を見るにつけ、本当に心が痛みます。

【画像:2011年11月15日、めぐみさん拉致から34年の日に記者会見する横田さんご夫妻(共同通信)】
金正日死去の報を受け、横田さんご夫妻が何度かテレビ出演されていましたが、あの時、滋さんが金正日について「生きている時は憎いと思ったが、死んでしまうと憎しみは感じなくなった」という趣旨のことを言われていました。
罪を憎んで人を憎まずですね。でも滋さん、お人好しすぎますよ。
……と最初は思いました。
しかし、よく考えるうち、何十年も娘を取り戻す闘いを続けてこられた滋さんにとって、もう憎しみも哀しみも何もかも超越したところに心境が至っているのかもしれないと思い、改めて胸が締め付けられました。
実は私は2002年12月、横田さんご夫妻宛に、人を介してお手紙をお出ししたことがあります。
「ぼやきくっくり」の常連さんで私と親交のあった方がご夫妻の講演会に参加されたので、お手紙を託したのでした。
手紙には、めぐみさんの帰国を心より願っていること、また、一助になればと自身のWEBサイトで拉致問題を取り上げるなどしていることを綴りました。
当時は拉致問題が大変注目されていた時期で、相当お忙しかったはずですが、ほどなくお返事をくださいました。
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中を見ますと、めぐみさんの事件の経緯などを説明した滋さんの手書きコピーの手紙が2枚あり、その手紙の最後に、滋さんの直筆コメントが数行添えられていました。
内容は、「拉致はずいぶん前に発生しましたが、世間に知られたのは最近です。WEBサイトでご支援を賜り感謝しています」というものでした。
いただいたお手紙の文字、文体、全てから滋さんの真面目で穏和な性格がにじみ出ていました。
このエントリーの最初に、拉致問題は最近メディアで取り上げられることもあまりなく、風化が進みつつあったと書きましたが、私自身も反省しなければなりません。
ここ数年、私もあまりブログで取り上げることがありませんでした。
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思わぬ形で一足先に指導者が替わった北朝鮮を含め、台湾、ロシア、中国、韓国、そしてアメリカなど、日本と関わりの深い多くの国々で指導者が交替するからです。
日本でも来年は総選挙があるかもしれません。
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本当に国のため、国民のため、命を賭して働いてくれる政治家は誰なのか?
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※横田早紀江さんの手記が産経新聞28日付朝刊に掲載されていました。
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【追記12/29 4:07】
ブログ「花うさぎの『世界は腹黒い』」の花うさぎさんが亡くなられました。
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