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昭和天皇御巡幸の御製と歴代天皇の博愛精神

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 今年もまた終戦の日が近づいてきました。

 戦争関連のドラマ、今年も各局いろいろやるみたいですね。
 どうせまた反戦平和を訴えるだけのドラマとか、日本軍をことさら悪く描写するようなドラマが大半なんだろうなということで、特に観る気もないのですが、今年ひとつだけ観ようと決めていて、実際に観たドラマがあります。

 8月5日に日本テレビ系列で放送された「この世界の片隅に」です。
 こうの史代さんの原作を読んでましたので(「夕凪の街 桜の国」も数年前に読みました。映画も観ました)、上に書いたようなステレオタイプの反戦ドラマには絶対にならないだろうということで、はりきって観たのでした。
 感想は……、うーん、原作の「ほのぼの」感はある程度は出てたかもしれませんが、「ユーモア」の部分はあまり出てませんでしたね。
 2時間に詰め込んでますから、ストーリー優先になってしまうのは仕方ないのかもしれませんが、せっかくの原作の良さが半減してしまったように感じました。

 あとは、役者さん、特に主演女優さんがあまりイメージに合ってなかったし、演技もいまいちというか……。ま、これもまた個人の好みにもよるので、しょうがないと言えばしょうがないのですが。
 ただ、主人公すずの義姉役のりょうさんはすごく良かったと思います。

 「この世界の片隅に」の原作を知らずに今回ドラマだけ観たという方には、ぜひ原作も読んでいただきたいです。
 あ、それと「夕凪の街 桜の国」もお勧めです。広島原爆のお話ですが、「はだしのゲン」よりも深いです。後からジワーッと来ます。

 いずれの作品も、戦時下を舞台にした漫画にありがちな陳腐な左翼イデオロギーとは全く無縁の形で描かれています。
 それだけにリアルで、逆に戦争(非日常)の怖さがより伝わってくるとも言えます。

注)「この世界の片隅に」の単行本はもともと上・中・下の3巻構成だったのですが、最近、装丁を変更して前編・後編の2巻構成で新たに出版されています。上記アマゾンのリンクは新たに出版された方に貼っています。

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 さて、本日の本題。
 
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 まずは、谷知子さんの著書「天皇たちの和歌」より引用。

【再び天皇巡幸が特別な意味をもって浮かび上がる時代が訪れる。
 太平洋戦争敗戦後である。

 日本各地が焼け跡と化していた頃、昭和天皇は昭和21年2月19日の神奈川県を皮切りに、大規模な全国巡幸を行った。
 足かけ8年3万3000キロに及ぶ旅であったという。
 占領軍が危機感を持つほどに、国民は熱狂して天皇を迎えた。

 昭和天皇の戦後巡幸の歌を掲げてみよう。

 わざはひをわすれてわれを出むかふる民の心をうれしぞと思ふ
 (昭和天皇・昭和21年・戦災地視察の歌)

 たのもしく夜は明けそめぬ水戸の町うつ槌(つち)の音(ね)も高くきこえて
 (昭和天皇・昭和22年・歌会始「あけぼの」)

 ああ広島平和の鐘も鳴りはじめたちなほる見えてうれしかりけり
 (昭和天皇・昭和22年「広島」)


 いずれも、敗戦後の全国巡幸を詠んだ歌である。

 戦争の傷跡も生々しい国土を視察して、「(戦禍を)わすれて」「たのもしく」「たちなほる」とは、どういうことなのか、あまりにも楽天的ではないか、と言う向きもあるだろう。

 しかし、ここで古代の行幸の歌を思い起こしてほしい。
 先に掲げた天武天皇の吉野行幸の歌*1も、「よし」のことばを8回も使っており、吉野の地を音によって褒めちぎっていた。
 古代の行幸の歌にも土地の賛歌が多く、必ずしも現実には沿っていないのである。

 私は、ここで言ってしまおう。
 「和歌は祈りである」と。

 昭和天皇は、現実を見ていないわけではない。
 どんなに人が戦争を恨み、貧しく、飢えていようとも、まずは「朝が来た」「民はもう戦争を忘れた」「国は立ち直った」と詠むことが、天皇が和歌を詠む大きな意味のひとつなのである。
 これらの歌を訳すときに、末尾に「……だったらいいなあ」という願望の末尾を添えて訳してみると、そのことはよく理解できるはずである。】


*1 天武天皇(大海人皇子)の吉野行幸の歌=
 よき人のよしとよく見てよしと言ひし吉野よく見よよき人よく見
 (昔の君子がよい所だと見たうえで、よいと言った吉野を、今の君子よ、よしと受け止めて見なさい)
 (『万葉集』巻一・二七・天武天皇)

 「和歌は祈りである」……その通りだと思います。

 正確には、和歌のみならず、天皇のほとんど全ての所作が「祈り」に基づいたものである、と言えるのではないでしょうか。

 国民もまた、天皇のそのような所作のひとつひとつに「祈り」を感じ取っているのかもしれません。だからこそ胸を打たれたり、厳かな気持ちになったりするのではないでしょうか。

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 昭和天皇の御巡幸については、以前、拙ブログでも少し取り上げました。
 ・5/2付:3月11日に天皇皇后両陛下がなされた事
 
 戦争で婚約者を亡くし「私は天皇陛下万歳とは言いません」と言っていた女性教師。
 皇室に反対する演説をぶとうと待ち受けていた炭鉱労働者。
 「巡幸反対」を唱えていた静岡の戦災者・引揚者寮の共産党員。

 こういった人たちも、いざ昭和天皇のお姿を拝した時には自然と「天皇陛下、万歳!」と叫んでいた、というエピソードを紹介しました。

 特に静岡の戦災者・引揚者寮での出来事について、大金益次郎(おおがね・ますじろう)侍従長はこのように記しています。

 「陛下の虚心な御行動の先ざきでは、我々の複雑な先入観は、常に事実として、払拭される。そこで、我々はただ日本人を見る。党派も階級も貧富も見えない。我々はただ日本人の血の叫び、魂の交流だけを感ずる。党派も貧富も階級もその障壁をなさない


 天皇は無私の存在であられ、全ての国民に分け隔てなく接され、その喜びも悲しみも我が事のように受け止められます。

 これはもちろん昭和天皇や今上陛下に限った話ではありません。

 「正論」2011年7月号に、中山理さんが近著「日本人の博愛精神」について語ったインタビュー記事が載っていますが、そこで天皇についても触れられています。

博愛精神という視点で歴史的事象を追ったら、日本人は昔からそういうものを持っていたと気づきました。

 天照御大神が登場する『古事記』『日本書紀』にすでに現れています。
 それを受け継いでおられるのが歴代の天皇です。
 そして高い地位にありながらも常に民のことを思い、民の苦しみを自分の苦しみと感じておられる。
 相手と同じ地平に立ち、思いやり、慰め、元気づける。
 無私の心、博愛精神です。

 自分の感情を浄化し、憎しみや悲しみを浄化するには、自分の感情より高い感情に触れるしかありません。
 憎しみでは自分の悪感情が増幅するだけです。
 陛下のような高い感情に触れると、苦しみが浄化される。
 そういう精神が日本の歴史にはあり、それが良い結果を生んできたことに目を向けたいものです。


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 例えば、平安時代後期に記された「大鏡」の中には、博愛精神を彷彿とさせる醍醐天皇(在位897年~930年)のこのような逸話があります。

【大小寒(だいせうかん)のころはひ、いみじう雪降り、冴えたる夜は、「諸国の民百姓いかに寒からむ」とて、御衣(おんぞ)をこそ、夜の御殿(おとど)より投げ出(いだ)しおはしましければ……】

 今上天皇・皇后両陛下が、東日本大震災発生後の3月15日から4月末日まで皇居内での「自主停電」を実施されましたが、そのことが思い起こされる逸話ですね。

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 このたびの大震災については、被災された方々の我慢強さはもとより、他者への思いやりや助け合い精神といったものも海外から絶賛されました。

 代々受け継がれてきた天皇の博愛精神が、日本人のそういった素晴らしい資質に反映されてきた側面も間違いなくあるだろうと、私は思います。


 最後に、先に紹介した谷知子さん著「天皇たちの和歌」について少し。

 この本は、古代天皇から今上陛下まで幅広く和歌が紹介されており、それぞれの和歌が詠まれた歴史的背景なども学ぶことができます。
 歴史好きな方、和歌好きな方、ともにお勧めしたい本です(^o^)

 この本を紹介して下さった「こがらし」さんには、心より御礼申し上げます。


※拙ブログ関連エントリー
08/10/11付:天皇はなぜ尊いか(付:石井選手の発言)
09/2/10付:戦後の昭和天皇を振り返る
09/11/14付:天皇陛下御即位20周年に寄せて
11/4/2付:天皇皇后両陛下が避難所ご訪問 このような方々を戴けた日本人の幸運
11/5/2付:3月11日に天皇皇后両陛下がなされた事

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