ぼやきくっくりFC2版

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秋の万葉集と兵隊さんたちの想い

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 すっかり秋らしくなってきましたね~。
 大阪は台風が通りすぎたあと一気に秋になったという感じで、金木犀の良い香りがご近所さんから漂ってきます(^o^)

 今日は万葉集から秋の歌を集めてみました。
 歌と写真のイメージがいまいち一致しないものもありますが、あまり気なさらないで下さいね(^^ゞ

※画像はSo-net Photoからダウンロードさせていただきました。
※よみ・意味その他、「たのしい万葉集」さんから引用させていただきました。
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秋立ちて幾日もあらねばこの寝ぬる朝明の風は手本寒しも
(第8巻・1555)


作者:安貴王(あきのおほきみ)

よみ:秋(あき)立(た)ちて、幾日(いくか)もあらねば、この寝(ね)ぬる、朝明(あさけ)の風(かぜ)は、手本(たもと)寒(さむ)しも

意味:秋になって何日もたっていないのに、この寝ての朝の風は手元に寒く感じられます。

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我が宿の萩の末長し秋風の吹きなむ時に咲かむと思ひて
(第10巻・2109)


作者:不明

よみ:我が宿(やど)の、萩の末(うれ)長し、秋風の、吹きなむ時に、咲かむと思ひて

意味:我が家の庭の萩の枝先が長い。秋風が吹く時に咲こうと思って。

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秋の田の穂向きの寄れる片寄りに我れは物思ふつれなきものを
(第10巻・2247)


作者:不明

よみ:秋(あき)の田(た)の、穂(ほ)向(む)きの寄(よ)れる、片寄(かたよ)りに、我(わ)れは物(もの)思(も)ふ、つれなきものを

意味:秋の田の稲の穂が実って垂れているように、私はあなたのことだけを想っています。あなたは知らないふりをしているけれど。

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庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く声聞けば秋づきにけり
(第10巻・2160)


作者:不明

よみ:庭草(にはくさ)に、村雨(むらさめ)降(ふ)りて、こほろぎの、鳴(な)く声(こゑ)聞(き)けば、秋(あき)づきにけり

意味:庭の草に村雨が降って、こほろぎの鳴く声を聞くと、秋の訪れを感じます。

備考:「村雨」は、ひとしきり強く降ってやむ雨、にわか雨、のことです。

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高円の尾花吹き越す秋風に紐解き開けな直ならずとも
(第20巻・4295)


作者:大伴池主(おおとものいけぬし)

よみ:高円(たかまと)の、尾花(をばな)吹き越す、秋風に、紐(ひも)解き開けな、直(ただ)ならずとも

意味:高円の尾花をなびかせて吹く秋風に、衣の紐を解いてくつろぎましょう。特に何をする、というわけではないですけど...

備考:天平勝宝5年8月12日に官人たちがお酒を持ちよって高円山(たかまとやま: 奈良市の山)に登りました。そこに参加していた大伴池主が詠んだ歌です。
 「紐を解く」のはどうも男女間の契りをイメージするようで、"男同士でどうするってことじゃなくて、ただ、くつろぎましょう"ってことを「直ならずとも」と詠んでいるようですね。 (;^ ^A

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君待つと我が恋ひ居れば我が宿の簾動かし秋の風吹く
(第4巻・448)


作者:額田王(ぬかたのおおきみ)

よみ:君待つと我(あ)が恋ひをれば、我が宿の、簾(すだれ)動かし、秋の風吹く

意味:あなた様を恋しく待っていますと、家の簾を動かして秋の風が吹いてきます。

備考:天智天皇を思って詠んだ歌です。

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秋山をゆめ人懸くな忘れにしその黄葉の思ほゆらくに
(第10巻・2184)


作者:不明

よみ:秋山を、ゆめ人懸(か)くな、忘れにし、その黄葉(もみちば)の、思ほゆらくに

意味:秋山のことは決して口に出して言わないで。忘れていたあの黄葉のことを思い起こしてしまうから・・・

備考:「懸(か)く」にはいろいろな意味がありますが、ここでは、「口に出して言う」ことです。この歌を詠んだ人には、紅葉に対してのなにか特別な思い出があったのでしょうか・・・

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秋山に落つる黄葉しましくはな散り乱ひそ妹があたり見む
(第2巻・137)


作者:柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

よみ:秋山に落つる黄葉(もみちば)、しましくは、な散り乱ひそ、妹があたり見む

意味:秋山に落ちる紅葉よ、しばらくは散らないで。妻が居る方をもう少し見ていたいから。

備考:この歌は、柿本人麻呂が石見の国から奥さんと別れて都に旅立ったときの歌(反歌)の一つです。

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天雲のたゆたひ来れば九月の黄葉の山もうつろひにけり
(第15巻・3716)


作者:遣新羅使(けんしらぎし)

よみ:天雲(あまくも)の、たゆたひ来れば、九月(ながつき)の、黄葉(もみち)の山も、うつろひにけり

意味:天雲のようにゆらゆらと揺られてやってきたら、九月の黄葉の山も色あせてしまいました。

備考:天平8年(西暦736年)に新羅(しらぎ)に遣わされた人たちが詠んだ歌のひとつです。都を出てから瀬戸内を通り、対馬経由で朝鮮半島に渡る経路だったようですね。
 「天雲の」は「たゆたふ」を導く枕詞(まくらことば)です。

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秋風の吹きにし日よりいつしかと我が待ち恋ひし君ぞ来ませる
(第8巻・1523)


作者:山上憶良(やまのうえのおくら)

よみ:秋風(あきかぜ)の、吹(ふ)きにし日より、いつしかと、我(あ)が待(ま)ち恋(こ)ひし、君(きみ)ぞ来(き)ませる

意味:秋風が吹いた日から、いつかいつかと、私が待ち恋していたあなたがやってこられました。

備考:「私」は織女(しょくじょ: おりひめ)、そして「あなた」は牽牛(けんぎゅう: ひこぼし)です。山上憶良の七夕の歌のひとつです。天平二年(730年)七月八日夜に、大宰帥(だざいのそち)である大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれました。

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あしひきの山辺に居りて秋風の日に異に吹けば妹をしぞ思ふ
(第8巻・1632)


作者:大伴家持(おおとものやかもち)

よみ:あしひきの、山辺(やまへ)に居(を)りて、秋風(あきかぜ)の、日に異(け)に吹けば、妹(いも)をしぞ思ふ

意味:山辺にいて、秋風が日が経つにつれて一段と吹いてくると、あなたのことを想います。

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恋ひつつも稲葉かき別け家居れば乏しくもあらず秋の夕風
(第10巻・2230)


作者:不明

よみ:恋ひつつも、稲葉(いなば)かき別け、家居(を)れば、乏しくもあらず、秋の夕風(ゆふかぜ)

意味:(家のことを)恋い慕いながら、稲葉をかき分けて小屋に居ると、秋の夕風が強く吹いています。

備考:当時は、稲刈りの時期には自宅から離れて、田の近くに小屋を建てて住んだそうです。

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 万葉集の秋の歌には「秋風」という季語がよく出てくるようです。

 秋の心地よい風を感じた時、「あ、当時の人も私と同じような風を味わったのかなぁ…」なんてふと思ったりして。
 こういう感覚、一種のタイムスリップだと私は思ってます(^_^;

 白状しちゃうと、万葉集って最近まであまり興味を持ってなかったんです。
 それが今ではNHK教育の「日めくり万葉集」を欠かさず観ています。

 きっかけは、拙ブログにいただいたプリティ☆フラーヴィオさんのコメントでした。「日めくり万葉集」からアレックス・カーさんの出演の回を起こして下さったのです。
 (外国人から見た日本と日本人(10)のコメント欄を参照。プリティ☆フラーヴィオさん、その節はありがとうございました!)

 へー、何か面白そうだなーと思って、最初は思い出した時にビデオ録画して観てたんですが、そのうち毎回(っていうか、日曜の朝にやってる1週間分のまとめ放送を録画して)観るようになりました。

 その「日めくり万葉集」で少し前に、コロンビア大学名誉教授のドナルド・キーンさんが出演された回があったんですが、これが大変興味深いものでした。

 その回をまとめて下さっているブログさんを発見!「思考の部屋」さん6/26付です。一部引用させていただきます。

 けさの日めくり万葉集は、日本文学研究家のコロンビア大学名誉教授ドナルド・キーンさんが選者の大伴家持の歌でした。

 万葉集をはじめ多くの日本文学を世界に紹介したドナルド・キーンさんがはじめて万葉集に出会ったのは太平洋戦争中とのことです。

 アメリカ海軍の日本語学校を卒業して、前線に送られ、日本人捕虜や兵士が残した書類や所持品に向き合うようになり、そのときに書類の中に文庫本が入った文庫本の入った大きな箱に出遭います。

 驚いたことに本の中で一番多かったのは、万葉集だったそうです。

 (中略)戦争中ですから持って行くことのできる本も限られていたでしょうが、そうはいっても「万葉集」であったことに日本人の心がわかるような話です。

 日本の兵隊さんが戦場に持っていった本、第1位は万葉集!
 全然知らなかった。当時の日本人にとってそれほど万葉集は身近なものだったんですね。
 
 実は「日めくり万葉集」ではその後、作家の辺見じゅんさんが選者の回(9/25放送)でも同じような話が出ました。

 その時紹介された歌は、
 「命あらば 逢ふこともあらむ 我が故に はだな思ひそ 命だに経ば」(第15巻・3745)

 意味は、
 「命があったら会うこともありましょう。私のことでそんなに思い悩まないでください。命さえ無事であったら」

 天皇の宮に仕える女官・狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)が、罪に問われ越前に流された夫・中臣宅守(なかとみのやかもり)に送ったものです。二人は63首もの歌をやりとりしたそうです。

 辺見さんは、第二次大戦の出征兵士やシベリア抑留者に話を聞く中で、万葉集の存在の大きさに気づかされたそうです。

 辺見さんがこの狭野弟上娘子の歌に惹かれた理由は、以下のようなものでした。

 学徒出陣の人は1冊だけ本を持っていっていいと言われたが、一番多かったのが万葉集。この二人の男女(狭野弟上娘子と中臣宅守)の歌が一番、若者たちの心に訴えたそう。軍事郵便の中には『あなたが好きだ』とか『あなたを思ってる』とかいう言葉は(検閲の)判子が押されるので書けない。だから『僕の思いは何番のようです』というふうにして、万葉集の番号を書く。すると女の方もそれを察して、万葉集のその番号の歌を見る」

 何ともロマンティックかつ切ない話ではありませんか。

 戦争の時代に逆戻りしたいなんて思いませんが、ただ、男女のこういう繊細なやりとりに少しだけ憧れみたいなものを抱いてしまうのは私だけでしょうか?
 というのも、今の時代の恋愛ってあまりにも開けっぴろげだったり、お手軽すぎるような気がするので……(昭和39年生まれの私が若い頃もすでにそんな風潮でしたが(T^T))。


※拙ブログ関連エントリー
09/4/7付:さくらさくら今咲きほこる(写真と和歌)

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「お気楽くっくり」更新済
 まさか私と同い年の彼女が佐渡先生とは…(^_^;

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