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Nスペ「激流中国『チベット』」

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■10/7放送「NHKスペシャル」【激流中国 「チベット」】

・Yahoo!テレビ欄より
NHKスペシャル 激流中国 「チベット」
鉄道開通で聖地に富が▽骨董品ブーム▽揺れる民族の心
10月7日(日) 21:00〜21:50 NHK総合

青海チベット鉄道の開通で刻々と変容している中国・チベット自治区の今を伝える。北京とラサを結ぶ青海チベット鉄道の開通から1年。これまで"秘境"といわれたチベット自治区は一気に身近になり、開通からわずか半年余りで観光客数や収入が前年比40%も増加した。ラサではホテルの建設ラッシュなど鉄道ブームに沸いている。だが外部から資金や文化が大量流入する一方で、都会にあこがれる若者が続出。チベット文化をどう守っていくのかという新たな課題が浮上している。夏の観光シーズンに開業したばかりの豪華ホテルを定点取材。都会の文化や資本の論理に戸惑いながら働く地方出身の若者たちの姿を追う。

 「NHKがチベットを?どうせ中共マンセーな作りなんでしょ?」と思って、もともと見る気はなかったんです。
 が、産経新聞(大阪版)のテレビ欄で大きく紹介されてるのを見て、産経が推薦(?)してるんだったら意外と良いのかもしれないと思って、見てみたところ……。
 おお!これは!?(O.O;)(o。o;)

 全編テキストに起こしてみました。
 画像は“元祖たか”さんがUPして下さった映像から、キャプチャさせていただきました。
 各画像をクリックすると、新規画面で拡大します。


 内容紹介ここから____________________________
 
 中国、チベット自治区。
 ある農村の寺院です。

「この靴は?」
「ダライラマ5世のものです」
「この寺で最も古いものですね」

 チベットの骨董品を買いつけようと、ある有名ホテルのオーナー(張暁宏社長。後ほど紹介あり)が寺を訪れました。

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オーナー
「この古道具を買いたい。値切りはしないよ。500元(約7500円)でどうだろう」

若い僧侶
「お寺のものは人々から頂いたものですしね…」

 続いて彼らは近く農家へ向かいました。

オーナー
「これは釈迦だな。……この像はなんだ?」

農夫
「チベット仏教の神の鳥です」

オーナー
「すべて買い取りましょう」

 仏壇にまつられていたものは全てホテルの展示品となります。
 仏像を売ったのは一族の若者でした。

老婆
「ずっと昔からあった。仏さま……」(仏壇を磨きながら)

 農家の年収の数年分にあたる10万円が支払われました。

オーナー
「まあまあだね。古いが、たいした価値はない」

取材班
「先ほどのお寺は売りませんでしたね?」

オーナーの部下
「取材されてるからね」

オーナー
「まぁいろいろありますよ。じゃあひきあげようか」


 タイトル【激流中国】

 悲願の北京オリンピックを来年に控え、経済優先から真の大国に向けて転換を図る中国。
 今、さまざまな矛盾が激流となって押し寄せています。

 鉄道の開通により、未曾有の観光ブームに湧くチベット。
 仏教の聖地に渦巻く民族の人間模様を、一つのホテルを舞台に見つめます。

 タイトル【チベット 聖地に富を求めて】


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 中国、チベット自治区を走る青海チベット鉄道。
 去年7月に開通しました。

 チベットの標高は平均4000メートル以上。
 長く秘境とされてきたこの地に中国政府は4500億円を投じ、鉄道を建設しました。

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 終着点はチベット自治区の中心都市ラサです。
 鉄道開通により観光客は急増、今年1年で300万人がチベット自治区に押し寄せます。

 最大の観光資源はチベット独自の仏教文化です。
ガイド
「あちらがジョカン寺です。7世紀に建立されました」

 チベット仏教の信者が一心に祈る寺院も、今や観光の一大拠点です。
 観光の経済効果は今年500億円を超えると見込まれています。

 商業施設の建設も相次ぎ、ホテルは去年1年で80あまりが誕生しました。


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 客の争奪戦が激しさを増すラサで今、一、二の人気を競うのがこのホテルです。
 去年、鉄道の開通と同時にオープン。
 以来、訪れる客は増え続けています。
 宿泊客のほとんどが欧米や日本からの観光客です。

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 ホテルの一切を仕切る、張暁宏社長(44)。
 四川省で200のスーパーマーケットを手がける実業家です。
 チベット進出にあたり、経営戦略を練りました。

張暁宏社長
「フロントには多くの仏像を陳列しました。お客様がこれを見てすぐにこのホテルの特色、つまり、ここが博物館のようなホテルだと分かるようにしているのです」

 館内にはチベット独特の文化を伝える骨董品、調度品や仏具など、およそ14000点が展示されています。

 展示品は売り物にもなっています。

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  (ある仏像、字幕【8万元(120万円)】)

 チベット各地の民家や寺などから集められた伝統の品々に値札が付いています。

  (別の仏像、字幕【6万元(90万円)】)

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 チベットの宗教画、タンカも売られています。

客(中国人?)
「それ2枚でいくらになる?」

女性従業員
「ご覧ください。合計で195万円ですが、135万円に致しましょう」

客(中国人?)
「たいして安くないじゃないか」

女性従業員
「もとの値段が高いですから」

 仕入れの10倍の値が付くことも珍しくありません。

張暁宏社長
「市場が何を求めているのかわたしには分かります。観光客はだれもが、その土地の文化を体験したいと考えています。そうでなければ何のためにラサに来るのでしょう。仏教文化がなければあなたはラサに来ますか?来ないでしょう。必ず、その土地の文化を体験させなければならない」


 四川省で年商100億円あまりを売り上げてきた張社長。
 まだ市場経済に慣れない地元スタッフにその経営哲学を教え込んできました。

 (従業員を集めた会議室で)

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女性幹部(?)
「右手を挙げてください。……団結、服従、高効率発展」

従業員一同
「団結、服従、高効率発展。団結、服従、高効率発展。団結、服従、高効率発展」

 開業1年。競争を勝ち抜くため、張社長はさらなるコストダウンを決断しました。

張暁宏社長
「ホテルのレストランの利益率は、四川省の成都ならば普通65%だ。もし利益率が65%を下回ったらコックか仕入れ担当者の責任だ。今後1%でも低くなれば、7500円の罰金を科すことにする。各自、責任をもって仕事に取り組んでほしい」


 ここで働く従業員の半数はチベット族。
 農村や遊牧地域から現金収入を求めてやって来ます。
 観光客にうけのよい民族音楽の演奏は高い収入につながります。

 (ホテルの片隅で演奏をするチベット族男性ら)

斡旋業者の男性(?)
「(ホテルの女性幹部(?)に)彼らを雇うのは問題ないでしょう。……(チベット人らに)中国語は聞き取れるかい?」

チベット人男性A
「少しだけ」

斡旋業者の男性(?)
「チベット語の読み書きは?」

チベット人男性A
「大丈夫です」

斡旋業者の男性(?)
「もう外に物ごいに行くんじゃないぞ」

 こうしたチベット族の若者22人が所属する芸能部門。
 民族音楽で客を出迎えます。


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 ここで働き始めて3カ月になるチュレさん(23)です。
 子供の頃から故郷の村で音楽に親しんできました。

 ここではチベット各地のさまざまな演奏を身につけなければなりません。
 毎日2時間の練習が課せられます。

 来月からは、社長の方針を受けて能力別に給料が決まる新たな制度が導入されます。
 しかし能力給とは何か、チュレさんたちには実感が湧きません。


 夜11時。仕事が終わりました。
 チュレさんの給料は月におよそ2万円。ほとんどを家族のもとに仕送りしています。

 宿舎はホテルからあてがわれた4人部屋です。故郷の仲間と暮らしています。

 これまで遊牧民として生きてきたチュレさん。
 慣れないことが多いホテル勤めの中、心の支えにしているものがあります。
 チベットの小さな仏像です。

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チュレさん
「お金では買えないものですよ」

取材班
「身につけないのですか?」

チュレさん
「ホテルでは、いろいろな衣装を着て汚れてしまうから。村ではこうして、首にかけて身につけていたんですけどね。いま、わたしにできるのは祈ることぐらいです。頑張ってお金をためて、親に恩返しができますようにと」


 7月、寺の僧侶がホテルにやって来ました。
 開業1周年の儀式です。

 チベットには家や会社に僧侶を迎え、加持祈祷の法要を営む習慣が古くからあります。
 ホテルの無事とさらなる発展を祈願します。
 チベット産の麦を水でこね、ドマと呼ばれるお供え物を用意します。

 チベットの法要に欠かせない神聖な作業が続きます。
 その様子をじっと見ていた張社長。一つのアイデアがひらめきました。

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張暁宏社長
「(僧侶らが作業をしている横で部下に)法要をお客に見せてお金を頂くというのはどうだ。3万円くらいかな。客は安いと思うだろう。法要のようすは写真にも撮っておくんだ。わかったか。この企画で進めるぞ。日本人は仏教に関心があるから、法要を求めてくるかもしれない」

 チベット仏教の儀式をホテルの売りにする新たな企画。
 張社長にとって、あらゆることがビジネスのチャンスです。
 法要の準備を横目に、今度は別のプランを話し始めました。

張暁宏社長
「(袋からマツタケを取り出して部下に)マツタケだ。大きいだろう。マツタケ料理を作ろう。茶わん蒸し、スープ、焼きマツタケの3点セットを作って売り出そう。それぞれ、マツタケは4枚ずつだ。焼きマツタケは5枚にしよう。値段は3000円にして、ガイドには750円の紹介料だ」

 法要が始まりました。
 張社長、次の仕事に向かいます。


 チベット自治区の人口の9割を占めるチベット族。
 古くからの民族文化を守ってきました。

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 およそ400年続けられてきたタンカ開帳の儀式です。
 年に1度姿を現す巨大タンカを拝もうと、12万を超える信者がチベット各地から集まります。

 人々は来世の幸福を祈り、精神の充足を求めてきました。
 仏教の教えが重んじられてきた天空の大地チベット。
 1000年以上にわたって独自の文化圏が築かれてきました。

 (当時のVTRスタート)

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 そのチベットに1950年、建国間もない中国政府が軍を進めます。

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 やがて混乱の中で、寺院など多くの文化財が破壊され、激しい抵抗運動が起きました。

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 1959年、チベットの政治と宗教の最高指導者ダライラマ14世はインドへ亡命しました。

 (当時のVTRここまで)

 以来半世紀、主が戻らないポタラ宮殿。
 人々はそこに厚い信仰を寄せ続けてきました。

 そして今、ポタラ宮殿は信仰とは別の大きな役割を担うようになっています。
 観光資源としての役割です。

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チベット自治区観光局 孫永平 副局長
「これまで中央政府は45億円をかけて、ポタラ宮殿などの文化財を修復しました。文化財の保護と観光客の需要を最大限に両立させます」

 鉄道の開通以来、増え続ける観光客。
 波乱の歴史をくぐり抜けてきたチベットの伝統文化に、新たな波が押し寄せています。


 7月末、ホテルで働くチュレさんは、張社長に呼び出されました。
 骨董品を従業員の故郷で集めるため、案内役を命じられたのです。

張暁宏社長
「今回の目的は主に民具の買いつけだ。このホテルは民俗博物館でもあるから、そうしたものも必要なんだ。どこの民家で何を買うか、事前に交渉して決めてくれ」

チュレさん
「紹介は致しますが、値段のことは社長が持ち主と相談してください」

張暁宏社長
「あさっては45万円ぐらい持っていけば、間に合うだろうな」


 かつての秘境にも、数年前から道路が延びるようになりました。
 チュレさんの故郷はラサから西へおよそ250キロメートルです。

 村に近づくにつれ道の状態が悪くなり、馬を使うことにしました。
 標高4000メートルを超える山道を進みます。

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 チュレさんの故郷ジシャ村です。
 およそ800人が農業や放牧で自給自足の暮らしを営んできました。
 しかし、ここ数年、米や小麦などの食糧を現金で買う習慣も広がってきています。


 村に着いたチュレさんは、古い道具がお金になることを人々に知らせて回ります。

チュレさん
「古道具や家具などを買いますよ」

村の女性A
「箱なんかでも買ってくれるかい」

チュレさん
「そうそう。古い箱なら買いますよ」

 近年、骨董品が高く売れるという噂がこの村にも広がり始めています。

村の男性B
「これはヤクと羊の毛で織ったものだよ。こんなもの売れるかな?……灯明台だよ。昔はこれであかりをつけていた」

チュレさん
「売ればいい値段になると思う。少しずつ値段を探ったらどうかな。最初は高値で言ってみたら?」

村の男性B
「全部で1万5000円になるかな?」

チュレさん
「どうかな?」

 現金収入は月に3000円ほど。せっかくなら高く売りたい村人たち。
 張社長の品定めが始まります。

 (村の広場で)

張暁宏社長
「(灯明台を手に取り)これはいくらだ」

村の男性B
「7500円です」

張暁宏社長
「せいぜい3000円だ。古くても20年前の物だろう。もうたくさん持っている。それに言い値も高い」

 今度は村人の一人が、銅で出来た水差しを出してきました。

張暁宏社長
「悪くないな。いくらだ?」

チュレさん
「おばあさん、いくら?3000円は欲しい?」

村の女性C
「4500円は?」

チュレさん
「(社長に聞いてから女性に)いいってさ」

 羊2頭分の金額です(現金を手渡す張社長)。

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村の女性D
「もっと高く売れないの?」

チュレさん
「これ以上は無理だよ」

 続いて、ヤクの皮を張った古い衣装箱です。

張暁宏社長
「いくらだ?」

チュレさん
「彼女は9000円と言っています」

張暁宏社長
「7500円だ」

チュレさん
「7500円だって。それで売りましょうよ。こんなものでも7500円になるんだから。また作ったとしても安いもんでしょう」

村の女性D
「でも、わたしはすごく重宝しているよ」

チュレさん
「もうその値段で手を打ちましょうよ」

張暁宏社長
「どうなんだ?」

チュレさん
「7500円でいいです」

 こうして買い取られた古い道具にやがて数倍の値が付くことを、チュレさんはラサの町で目の当たりにしてきました。

チュレさん
「最近、多くの人が仲買の商売で裕福になっているのを見ると、わたしにもできるのではないかと思えるようになりました。でもわたしは、いなか者だから、まだ商売を始める元手がありません。これから頑張ってお金をためて、いつか商売をしたいと思います」


 チュレさんは張社長に一つの注文を出されました。

張暁宏社長
「ここには売れるような仏像やタンカはあるのか?」

チュレさん
「ないと思います」

張暁宏社長
「ここの村人たちは家に仏像などをまつらないのか?」

チュレさん
「あるにはあるんですが…」

張暁宏社長
「仏像はあるけど、売りたくないんだな」

 売ればかなりのお金になる仏像やタンカ。
 近年、チベット各地で手放す人が現れています。
 しかし、この村の人々にはまだ抵抗がありました。

 (村人が集まっている屋内)

取材班
「仏像は売らないのですか?」

村の男性E
あるけど売らないよ

村の男性F(若者)
「チベット人ならだれでも仏像の商売は気にする。そんなことをする人に良い印象はないよ」

取材班
「生活に困っても売りませんか?」

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村の男性F(若者)
親からもらったものだからね

村の男性G(若者)
おれは手をつけないよ

 仲買の商売に興味を持つチュレさんとしても、それ以上は言えません。

チュレさん
「わたしはチベット人だから、仏像やタンカを売ってくれとはなかなか言えないのです」

 ひたすら来世での幸福を願うチベット仏教は、物やお金に対する執着を厳しく戒めてきました。
 伝統を守る思いと、より豊かな生活を求める思いが、人々の間で揺れています。


 張社長がこの村で買うことができたのは、古い箱と数点の銅製品でした。

取材班
「この村はどうでしたか?」

張暁宏社長
「村人はたくさん来たが、たいしたことない物ばかりだった。ここの村人は、ビジネスの意識がまだそれほど高まっていないのだ」


 買いつけが終わり、チュレさんは久しぶりに家族と過ごすことにしました。

 チュレさんの家は羊や牛、およそ500頭で生計を立てています。
 5人の兄弟と父親は夏の間、放牧に出かけ、家には妻(ブチさん(24))と子(長男ポルドちゃん(3))、そして母親が残っています。

 かつての一家の年収は、家畜を売って手に入るおよそ3万円が全てでした。
 チュレさんは、家族のために新しい家を建て、生活を豊かにしたいと町に出稼ぎに出たのです。

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母親
「お給料は?」

チュレさん
「月に2万円もらえるよ。あそこで2、3年働いて仲買の商売をしようと思うけど、家族のみんなは許してくれる?」

ブチさん
「反対してもいいの?」

母親
「商売には手を出さないで欲しいよ。あんたには難しくてできないだろう」

チュレさん
「どんな仕事だって難しいよ。ぼくが商売を始めたら、もっと生活も良くなるし、家も立派になるじゃないか」

 仏教の教えを深く信じてきた家族。
 商売の世界に足を踏み入れようとするチュレさんが気がかりです。

母親
「わたしはいつもお祈りしているよ。お釈迦さま、わたしの子をお助けくださいとお祈りしているよ。あんたは悪い人の言葉を聞いて、悪いことには手を出さないでね。商売といったって、わたしにはよく分からないんだよ」


 チベット自治区に鉄道が開通して1年。
 経済発展は一段と加速しています。

 今年8月、ラサ市で、多数の企業が契約を結ぶ合同調印式が開かれました。
 市が中心となって、国内外のビジネスや投資を積極的に招こうというものです。
 北京や重慶などの大手企業や外資系企業が相次いで進出しています。

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市側の代表者(?)のスピーチ
「ラサ市はビジネスや投資の誘致を何よりも重要課題としてきました。ラサの巨大なビジネスチャンスはまさに鉄道開通のおかげであります」

 今回の調印式では1100億円の商談が成立しました。
 鉄道の開通は、中国各地から人と資本をチベットへ運ぶ新たな流れを生み出しています。

ホテル業者
「ハワイのホノルルから来ました。世界中でホテルを手がけましたが、今回はまたとない機会です」

健康食品業者(中国人?)
「チベットには冬虫夏草もありますから、とても魅力的なプロジェクトです」

畜産業者(中国人?)
「きっと現地の農民や遊牧民と共に、富を手に入れることができますよ」

 聖地に富を求め、全国から押し寄せる人々。
 ラサ市の人口はチベット族15万に対し、今や漢民族は20万とも言われています。


 8月初め、張社長のホテルでは日本人向けに企画したマツタケ料理のフルコースが始まりました。

 そしてもう1つの企画。
 支配人が呼ばれました。チベット生まれの漢民族で地元事情に精通しています。

 (ホテルのロビーのような所で)

張暁宏社長
「ホテルで法要を行うことについて話し合いたいんだが」

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支配人
「チベットでは宗教問題は非常に敏感な問題ですよ。ホテルは営業する場所です。慈善機関でも寺院でもありません。僧たちの読経は専門の場所で行うべきです」

張暁宏社長
「そうしたことはやるべきではないかもしれない。だが企業というのは、まず経営を中心に考えるものだ。これはいわば“体験ビジネス”であり、やってみるべきだと思う。法要の主な目的は、我々の事業の成功を祈ることだよ」

支配人
「……。まあやってもいいでしょうが、どのようにするのか…」

張暁宏社長
ツアー向けのナイトショーのような形はどうだ。パンフレットも作って、客に見に来てもらおう」


 張社長は部下を連れてラサ市内の寺院へ向かいました。

 200年あまり前に建立されたクンデリン寺。
 現在58人の僧が厳格な戒律のもとで修行しています。

 張社長は寺の住職に会い、ホテルでの法要の話を持ちかけました。

住職・イシチャンバさん(74)
「法要はお寺でやったほうが、あなた方も面倒でないでしょう。わたしたちに任せてくだされば問題ありませんよ」

張暁宏社長
「ホテルまで来て頂きたいのは、宿泊客や従業員に見せたいからです」

 (沈黙——)

部下
「では社長、大きい法要はお寺で、小さい法要をホテルでやりますか」

張暁宏社長
「そうだな。ただ大きい法要も正月前にホテルでやろう」

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部下
「(イシチャンバさんに)まず小さい法要をホテルでしてくださいませんか。たくさんの外国人観光客に見てもらうことができれば、チベット仏教への尊敬がもっと深まるでしょう」

イシチャンバさん
「法要をお待ちの方々がいますからすぐには難しいですが、わたしたちを必要だと言うなら前もってご連絡をください。なんとか準備しますし、行けるように致しましょう」

 住職との話し合いは終わりました。
 (テーブルにお金を置いて去る張社長ら)

張暁宏社長
「毎月、数人の僧をホテルに招き法要をしてもらいます。具体的な時間も決めましたし、こちらの要望を受け入れてくれました。よい祝福があるでしょう」


 ホテルのレストランで民族音楽を披露するチュレさん。
 観光シーズンがピークを迎え、仕事に追われる日が続いていました。

 8月15日。この日、新しい制度に基づく給料が支払われます。

 (従業員を集めた会議室で)

女性幹部A
「今から皆さんに7月分の給料を渡します。まずは今回の給料の仕組みについて報告します。わたしたちはABC評価の制度を実施します。7月にA評価となったのは一人だけでした。こちらへどうぞ(A評価と思われる男性従業員が歩いてくる)」

 給料は仕事の能力に応じて、ABCの3段階に分けられました。
 さらに、細かい就業規則が設けられ、遅刻などには罰金が科せられます。

女性幹部A
「ここにサインしてください。2万2500円を渡しますから」

 (サインする男性。給料が現金で手渡される)

女性幹部A
「チュレさん。(歩み寄るチュレさん)あなたは今月C評価でした。さらに欠勤の罰金400円を引いて、1万1600円になります」

チュレさん
「(女性幹部Aの隣の男性に)通訳してくれませんか?」

 チュレさんは演奏のレベルが十分でないと見なされ、Cの評価でした。
 給料はこれまでの半分近くに減らされていました。

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チュレさん
「この給料はおかしいですよ。受け取れません。もとの2万円から1万2000円に下がるなんて。こんなことは納得できないですよ。サインはしませんよ。どういうことですか」

女性幹部A
「あとで話しますから」

チュレさん
「信じられないよ(席に戻る)」

 この日、Cと評価されたのは12人。
 芸能部門の半数を超える従業員が給料を下げられました。
 人件費の大幅な削減となります。

女性幹部B
「(女性幹部Aに)ABC制度のことを分からせて。彼らはC評価なんだから」

 これまで農業や放牧で暮らしてきた彼らが、こうした企業の制度と向き合うのは初めての経験です。

チベット人女性従業員
「返してよ(明細を奪い取って見る)」

女性幹部B
「言いたいことがあるなら下で話しましょう」

チベット人女性従業員
「罰金の日付が変よ」

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女性幹部B
「あなたが自分でサインしたんでしょ。しかも罰金を低くしてあげたのよ!出勤簿にみんな書かれているじゃないの!わたしに手を出すなんて、文句があるなら外に出ましょう!まったくあなたって人は!」

女性幹部C
「けんかをやめて座りなさい」

 新しい制度を受け入れられず、その場でホテルを辞める者も現れました。

女性幹部A
「(辞めるチベット人男性に)8月分の給料は明日渡します。あなたが出て行く前にね」

辞めるチベット人男性
「サインはどこにしますか?文字が全然わかりません」

女性幹部B
文字がわからなくても名前だけ書けばいいの

 (サインするチベット人男性)

 給料を引き下げられた若者たち。
 家族への仕送りにも差し支えます。


 チュレさんは考えた末、ホテルを辞めることを上司に申し出ました。

 (ホテルのロビーのような所で)

上司
「なぜ出て行くんだ?」

チュレさん
「ここにはいられません。給料が半分になりましたから」

上司
「これからどうするんだ?」

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チュレさん
「ほかのところに行きますよ」

上司
「よそのホテルなのか?」

チュレさん
「新しくできたホテルがあります。給料を上げたり下げたりはきっとしないはずです。あなた方のように」

 チベットに流れ込んできた新しいやり方への反発。
 しかしもう後戻りはできません。

チュレさん
「家族のためにここで働いてきました。自分のためではありません」

取材班
「これから家族を豊かにできますか?」

チュレさん
「きっと実現します」

取材班
「自信はあるのですか?」

チュレさん
「それがわたしの願いですから」

 現金収入のある暮らしを知ったチュレさん。
 ラサの町で生き抜く覚悟です。

張暁宏社長
「(従業員らを前に)日々ともに働く我々が、なぜ一つにまとまれないのだ?チベット族にはすばらしい伝統や思想がたくさんある。ただ外から来た者のほうが早く経済体制を受け入れたから、ビジネスに関する考え方が進んでいると思う。一つの組織には服従が要求される。上司の言うことは正しく、上司には従うべきだ。そういうルールを徹底させねばならない。そうしてこそ我々の会社は団結できるはずだ」


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 夏の夜のポタラ宮殿(ライトアップ&噴水、たくさんの観光客)。
 チベットを訪れる観光客は3年後、倍増すると見られています。
 市場経済の波はますますチベットの奥深くへ広がっていきます。

 富をもたらすチベットの聖なる大地。
 急速な変化に人々の心は揺れています。

     ※語り=小林勝也、高橋美鈴

 ____________________________内容紹介ここまで


 チュレさんがこの先、中国人化していってしまうんだろうか?と思うと、すごく悲しくなりました。
 私はチャンスがあればチベットに一度は行ってみたいなと思っていたんですが、この番組を見て、行くのはやめようと思いました。一人の日本人として。

 
 番組全体の感想ですが、NHKのことですから中国共産党の立場で描かれるかと思いきや、

  純朴なチベット人の出稼ぎ若者(チュレさん)=善
  拝金主義の中国人ホテルオーナー(張社長)=悪

 という図式で描かれており(しかも張社長ってのが見た目もろヤクザ(T^T))、NHKにしてはかなりまともだったという印象を受けました。


 ただ、中共によるチベット侵攻の箇所、「混乱の中で、寺院など多くの文化財が破壊され」という、まるで破壊が不可抗力だったかのような表現は容認できません。

 中共は明確な意図を持って、何千という寺院、僧院を破壊し、仏像、工芸品、古代の写本や経典などを略奪したのですから。
 また、中共はチベット人に対し、大変な数の虐殺、拷問、言論弾圧などを行ってきているのに(ダライラマの写真を所持しているだけで違法)、それらについても全く触れずじまい。

 最近も、村の警察施設の壁にダライラマ14世の帰還やチベットの自由を求める落書きをしたとして、チベット族の中学生の男子生徒約40人が拘束される事件が発生しています。うち7人が別の町に移送され、所在は不明とのことです(朝日9/21。ネットを少し探しましたが、続報はないようです)。


 でも、2年前に放送された「報道ステーション」の加藤千洋工作員によるチベット・レポート(最後のリンク集参照)に比べたら、100倍マシだったと思います。
 このレポでは「チベットを併合」と言ったり、鉄道開通の良い面ばかりを取り上げたり(チベット人の生活レベルが上がるとか)、完全に中共の立場で伝えてましたから。

 もっとも、一見まともな今回のNHKスペシャルも、実は単なるアリバイ作りにすぎなかったりして。
 私は見ていませんが、07年1月2日に放送された「青海チベット鉄道 世界の屋根2000キロをゆく」(これもリンク集参照)、これ、かなり中共マンセーだったらしいので。
 つまり、「NHKは公正中立な番組作りをしてますよ。だから皆さん受信料ちゃんと払って下さいね」って作戦なのかも。


 本日もスクロールお疲れ様でした。以下はリンク集です。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


◆チベットについて

ダライ・ラマ法王日本代表部事務所

チベット(Wikipedia)

チベット自治区(Wikipedia)


◆05年11月3日放送「報ステ」加藤工作員のチベット紀行



加藤千洋のチベット紀行1加藤千洋のチベット紀行2
 Silly Talkさんによるテキスト起こしです。


◆その他、チベットを取り上げた日本のテレビ

シナ人「チベット侵略は中国の国内問題だからお前ら関係ないアル」(YouTube動画)
 06年8月11日放送、日テレ「太田総理」より。中共の代弁者・張景子に宮崎哲弥がマジギレ。「チベットは侵略じゃないのか!」。鈴木紗里奈もGJツッコミ。

NHKにもの申す(大紀元時報)
 梅香居士氏による07年1月2日放送、NHK「青海チベット鉄道 世界の屋根2000キロをゆく」への批判。


◆チベット少年僧ら射殺事件について

中国軍がチベットの巡礼者を無差別に撃ち殺す映像(非グロ/日本語字幕付)(YouTube動画)
 ルーマニア人登山家が撮影した、事件を伝えるニュース映像。

中国兵に銃撃されたチベット族の子どもたち、恐怖を語る=インド
 06年10月24日付APF=時事の記事のキャッシュ。


◆拙ブログ関連エントリー

5/4付:大高未貴さんチベットを語る
 産経新聞に掲載されたインタビュー紹介です。

5/12付:ペマ・ギャルポさんチベット・モンゴルを語る
 産経新聞に掲載されたインタビュー紹介です。


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<html><font size="5"> またしても支那共産党がチベット族弾圧</b></font><font size="3">またしても支那共産党がチベット族の弾圧を続けているとのニュースが、報道されました。支那共産党による少数民族弾圧に抗議した
2007/10/10(水) 00:06:22 | 屋根の上のミケ
||<#FFFFFF' style='font-size:13pt' ``皆さんもご存知のように・・・||= 中国北京政府によるチベット弾圧は苛烈を極めるものがあります。 =それは、{{{チベット}}}に限らず、{{{東トルキスタン}}}(ウィグル)、{{{内モンゴル}}}でも同じことです。私たちの
2007/10/10(水) 00:06:48 | 屋根の上のミケ
<html><font size="5"> 中国警備隊がチベット難民を虐殺</b></font><font size="3"> また、長らく当ブログの更新を中断してしまい、皆様にお詫び申し上げます。このところ何か世の中に重要な出来事が相次ぎ、私の知的消
2007/10/10(水) 00:07:23 | 屋根の上のミケ
 現在、小沢さんのアフガンの治安維持に活動しているISAFは国連公認だから、日本から兵力を派遣して、武力行使をしても合憲だと言う発言が問題になっている。 今の国会でも、福田内閣の話し合い路線のためか、自民党が今の所ちくりちくりとこの問題に触れている。 然
2007/10/10(水) 15:41:39 | 無党派日本人の本音

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