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日弁連「死刑廃止」宣言で思い出した本村洋さんの言葉

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NHKニュース 10月7日 18時51分

 日弁連が10月7日に福井市内で開いた人権擁護大会。

 「平成32年までに死刑制度の廃止を目指す」とする宣言案が、賛成多数で採択されました。

 報道によれば、採択に参加したのは、786人。
 このうち、賛成が546人、反対が96人、棄権が144人。

 弁護士は全国に約3万7000人いますから、出席したのはごくわずかな人たちです。

 しかも、出席できない場合、委任状による議決権行使は認められていません。

 だから、当日、会場に足を運んだ人しか意思表示できません。
 (今年の会場は福井、昨年は千葉、一昨年は函館)

 賛成派と反対派の意見は激しく対立、採決予定が大幅にずれ込むなど紛糾しました。

 最終的には賛成多数で採択されたものの、犯罪被害者や支援する弁護士の間で不満が渦巻いたそうです。
 弁護士だって一人の人間。
 さまざまな考え方を持っています。

 ところが、日弁連は強制加入団体です。

 任意加入であれば、加入しない自由がありますから、どんな宣言を出そうと、思想・良心の自由に対する侵害にはなりませんが、強制加入ですから、脱会すると弁護士活動ができなくなります。

 強制加入団体であるにもかかわらず、思想・良心に関わることを多数決で決めようとした(実際に決めてしまった)。

 大会が紛糾するのは当然だし、そのことに私はささやかな希望を持ちました。


 日弁連も含め、死刑廃止論者が必ず引き合いに出すのが、次の2点です。

 ・世界では死刑廃止の国が増えている
 ・冤罪の人が死刑を執行されてしまう可能性がある


 これについては、堀内恭彦弁護士が明快に反論しています(産経 2016.10.5 21:55)。

自国の刑罰をどう定めるかはその国の歴史・文化・国民感情に根差すものであって、日本には日本独自の「けじめ」をつける刑罰観がある。ことさらに国際社会に同調する必要はない。
 「冤罪」についても、神ならぬ人間が行う裁判である以上、冤罪の可能性がゼロになることはあり得ない。死刑囚だけに冤罪があるわけではない。また、「精密司法」と呼ばれる慎重かつ緻密な刑事裁判手続を誇る日本と、独裁国家や「逮捕、即死刑」のような未熟な手続・人権概念しかない国々とを同列に論じることもできない。
 さらに、犯罪被害者の遺族の多くは、「加害者に死をもって償ってほしい」「被害者の無念に報い、遺族がけじめをつけるためにも死刑は必要である」と訴え続けている。このような「被害者・遺族の人権」の視点は不可欠である】


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NHKニュース 10月7日 18時51分

 1998年(平成10年)に妻を殺害され、全国犯罪被害者の会(あすの会)を立ち上げた同会顧問の岡村勲弁護士は、宣言案に対する反対討論の中でこう訴えたそうです。

「死刑廃止国はキリスト教国が中心」
「世界の潮流がやがて死刑存置に変われば日弁連は再び変節するのか」


 日本人は、どうも「欧米は進んでいる」みたいに思い込まされてるところがありますよね。

 これも、根っこはGHQの占領政策から来ているのでしょうか。

 日本の古くからある考え方としては、「因果応報」ですよね。

 これは仏教の考え方で、良い行いをしてきた人には良い報いを、悪い行いをしてきた人には悪い報いを受けるという意味です。

 現在はもっぱら後者の意味で使われているようですが。

 堀内弁護士が指摘している、「日本独自の『けじめ』をつける刑罰観」につながっていると思います。

 こうした日本の価値観は悪で、キリスト教の価値観は善なんですか?
 キリスト教の国に合わせないとダメなんですか?

 そもそも、「世界の潮流はこうなんだから日本も追随すべき」という考え方自体がおかしくないですか?

 日弁連の中本和洋会長は、死刑廃止国が増加していることに加えて、2014年の国連総会で「死刑の廃止を視野に入れた死刑執行の停止」を求める決議が採択されたことに言及したそうです。

 ま~た国連ですか。
 国連ってそんなに偉いんですか?


 日弁連の宣言案が採択される前、採択された場合の影響について、山田広弁護士は「被害者が『自分が加害者に死刑を希望すること自体が世間とずれているのだろうか』と考えるなど、被害感情が萎縮する可能性がある」と懸念していました。

 が、この点はあまり心配ないのではないかと思います。

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NHKニュース 10月7日 18時51分

 内閣府が2014年11月に行った世論調査では、「死刑もやむをえない」と答えた人は80.3%、「死刑は廃止すべきだ」と答えた人はわずか9.7%。

 終身刑を新たに導入した場合の死刑制度の存続の是非を尋ねても、「死刑を廃止しない方が良い」と答えた人は51.5%と過半数を超えています。

 日弁連の今回の採択によって、こうした国民感情が変化するとも思えません。

 TBSが煽ろうとも、瀬戸内寂聴が何を言おうとも、やはり変化しないと思います。

※TBS「NEWS23」で取り上げられたのは、2010年2月に元交際相手の少女を巡り、少女の姉と少女の友人を牛刀で複数回刺して殺害し、さらにその場にいた男性を刺して重傷を負わせた「石巻3人殺傷事件」の千葉祐太郎死刑囚です。



 拙ブログで過去2度ほど紹介しましたが、1999年(平成11年)に起きた光市母子殺害事件のご遺族、本村洋さんの手記を、警察庁HP「平成19年版 犯罪被害者白書」から抜粋引用します。

【私は遺族ですので、犯罪により直接身体に危害を加えられたわけではありません。また、加害者と対峙し死の恐怖を体験したわけでもありません。
 ですから、理不尽に人生を絶たれた妻と娘の苦しみや怒り、無念さに比べれば、私の悲しみなど取るに足らないはずだと思っています。しかし、そう思って頑張って生きようとしましたが、事件発生から1年くらいは本当に辛い日々でした。
 特に、山口地裁で刑事裁判が始まった直後は辛かったです。法廷で加害者を見るからです。犯罪被害者の辛いところは、加害者が存在することなのかもしれません。当時の私は、裁判のことを考えると仕事が手につかなくなりました。私は会社へ辞表を提出しました。
 また、平成12年3月の山口地裁判決の前日には、遺書も書きました。死刑判決が出なければ命を持って、抗議しようと思ったからです。今になって思えば愚かな行為だと思いますが、当時は真剣に悩んだ結果でした。
 当時、私は山口県に一人で住んでいました。同県に親族は住んでいませんでした。そんな私が辞表や遺書を綴り人生を踏み外しそうになった時に私を支えて下さったのは、会社の上司や先輩の方々、そして同僚と友人でした。現在でも私は事件当時と同じ職場で、充実した仕事をさせていただいています。会社は、事件後の私にも責任ある仕事を任せていただき、サポートして下さいました。
 本当に良い会社へ就職でき、素晴らしい上司や先輩の方々、そして同僚に恵まれたと思います。
 今でも忘れられないのが、辞表を提出した時に上司が私に授けてくれた言葉です。
 「この職場で働くのが嫌なのであれば、辞めてもいい。ただ、君は社会人たりなさい。君は特別な経験をした。社会へ対して訴えたいこともあるだろう。でも、労働も納税もしない人間がいくら社会へ訴えても、それは負け犬の遠吠えだ。だから君は社会人たりなさい。」
 私は、この言葉に何度助けられたことでしょう。今になって思えば、私は仕事を通じ社会に関わることで、自尊心が回復し社会人としての自覚も芽生え、その自負心から少しずつ被害から回復できてきたと思います。
 もし、会社という媒体で社会との繋がりがなく一人孤立していたら、今の私は居なかったと思います。私は、周りの方々に本当に恵まれたと思います。
 しかし、犯罪被害者の中には、相談できる人もなく、孤立し、一人で重荷を抱えている方が大勢いると思います。そのような状況に置かれている方を想像するだけで、私は言葉を失います。
 犯罪という愚かな行為で、命を奪ったり、生きる気力を失わせるほどの身体的、精神的な苦痛を与えるのも人であれば、犯罪という閉塞された暗闇から被害者を救うことができるのも、また人です】



 犯行当時少年だった大月(旧姓福田)孝行被告は、2012年(平成24年)に死刑が確定しましたが、その4年前の2008年(平成20年)、差し戻し控訴審で広島高裁が死刑判決を出した時の本村さんの会見で、朝日新聞の女性記者から、次のような質問が出ました。

「今回の少年は18歳と1カ月で、前科もなく、あと2人の殺害ということで、これが死刑判決になると、今後、まあ、こういった厳しい量刑が続くと思います。
 ハードルが、死刑に対するハードルが下がることについてどう思われますか?」


 被害者遺族に行う質問としては非常に無神経な内容ですが、本村さんは冷静にこう回答していました。

【そもそもですね、死刑に対するハードルっていう考え方がおかしい。
 日本の法律は1人でも人を殺めたら死刑を科すことができます。
 それは法律ではない、勝手に作った司法の慣例です。
 で、今回の裁判所の判断で最も尊ぶべきはですね、過去の判例にとらわれず、個別の事案をきちっと審査して、それが死刑に値するかどうかということを的確に判断したことです。
 今までの裁判であれば、今ご質問にあったように、18歳と30日、死者が2名、無期で決まり、それに合わせて判決文を書いていくこと、当たり前だったと思います。
 そこを今回、乗り越えたことが、非常に重要でありますし、裁判員制度を前にですね、こういった画期的な判決が出たことは、意義があるっていうことだと思いますし、もっと言えば過去の判例にとらわれず、それぞれ個別の事案を審査して、その世情に合った判決を出すっていう風土がですね、日本の司法に生まれることを僕は切望します



 そして、2012年2月20日(平成24年)、最高裁が上告を棄却し、被告の死刑が事実上確定した日、本村さんは会見でこう述べています。

【13年間の中で人間的に未熟なところがあり、感情的になって不適切な発言をしてしまい、それを聞いて不快に思われた方もたくさんいると思う。深くおわび申し上げる】
※引用者注:本村さんはこの日までの13年間、さまざまな批判や、心ない中傷を浴びせられることもありました。

【事件からずっと死刑を科すことを考え、悩んだ13年間だった。
 20歳に満たない少年が人をあやめたとき、もう一度社会でやり直すチャンスを与えることが社会正義なのか。
 命をもって罪の償いをさせることが社会正義なのか。
 どちらが正しいことなのかとても悩んだ。
 きっとこの答えはないのだと思う。
 絶対的な正義など誰も定義できないと思う】

【ただ日本は法治国家で、この国には死刑という刑罰を存置していることを踏まえると、18歳の少年であっても、身勝手な理由で人をあやめ、反省しないと死刑が科される。
 日本という国はそのくらい、人の命について重く考えているということを示すことが死刑だと思うので、死刑判決で日本の社会正義が示されたことは大変良かったと思っている

【これが絶対的な回答ではないと思うし、判決を受けて議論があると思う。
 死刑を存置すべきだとか、廃止すべきだとか色々な考えが出ると思うが、これをきっかけにこの国が死刑を存置していることを今一度考えていただきたい。
 裁判員裁判も適用されていることですし、身近に起こる事件、犯罪について考える契機になれば、妻と娘の命も、今回、死刑が科されるであろう被告の命も無駄にならないと思っている】

犯罪被害者遺族となり痛感したのは刑事裁判で犯罪被害者の権利がないがしろにされていることだった。
 犯罪被害者の方と手を携え、犯罪被害者保護法など犯罪被害者の権利拡充に向け運動をでき、それを達成できたことを何よりもうれしく思っている。
 それを気付けたのも、妻と娘の事件があったから。
 被害者の声に耳を傾けてくれ、世論を作って、政治を作って、立法に結びつけてもらったのは世論の皆さんの力。そういったことに感謝する13年間だった】



 日弁連は、「死刑制度の廃止を目指す」宣言よりも、「犯罪被害者に寄り添うことを目指す」宣言を出すべきではなかったか。

 まぁ無理でしょうけどね。
 弁護士の多くは、「弱者(被害者とその家族)の味方」ではなく、「依頼人(加害者)の味方」ですから。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

※参考リンク
「一方的な多数決、許されない」「正義の押し売り」 波紋広げる日弁連の「死刑廃止」宣言案…被害者支援の弁護士らが反対声明(産経 2016.10.3 23:28)
【熱血弁護士 堀内恭彦の一筆両断】容認できない 日弁連の「死刑廃止」宣言(産経 2016.10.5 21:55)
死刑…「究極の人権侵害」「被害者遺族の気持ちは?」賛否渦巻き紛糾、「死刑廃止宣言」の日弁連人権擁護大会(産経 2016.10.7 21:13)
日弁連 死刑廃止目指す宣言採択 反対意見で紛糾も(NHK 10月7日 18時51分)

※拙ブログ関連エントリー(光市母子殺害事件)
06/6/21:光市母子殺害~この親にしてこの子あり?
08/4/23:光市母子殺害事件で元少年に死刑判決
12/2/21:光市母子殺害事件死刑確定で実名報道「おことわり」…本村さんに幸あれ!

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