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昭和天皇崩御報道の“戦場”を描いた青山繁晴さんの「平成」が文庫で“復刻”!

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平成紀 (幻冬舎文庫) 文庫
平成紀 (幻冬舎文庫) Kindle版


 8月5日に発行された青山繁晴さんの新刊です。

 2002年(平成14年)8月に発行された『平成』が改題、改稿され、甦りました。

 『平成』は絶版になった後、中古本市場で10,000円前後という異常な高値が付くまでになっていました。

 私も含め、読みたくても入手できずにいた方が大勢いたわけで、このたびの“復刊”は、まことに有難い限りです(^▽^)

 発売後はあっという間に売り切れて、多くの店頭からも消えたようですが、8月8日に早くも増刷になったそうなので(青山さんのブログ 2016-08-08 13:45:08による)、やがて入手しやすい状況になると思います。

 ※Kindle版はいつでも入手できます※
 
 
 小説(純文学)の形をとっていますが、実質、ノンフィクションです。

 昭和天皇崩御をめぐり、当時、共同通信の記者だった青山さんが、苦労して積み重ねた取材が綴られています。

 『平成』発行の際、青山さんはこんなコメントをされていました(Amazon>『平成』)。

 あなたの会社や学校に「真昼の狂気」はありませんか。
 この小説は、昭和天皇が崩御するとき国民の眼に見えないところで何が起きていたかを描いた小説です。
 それを描くことによって、 私たちがいま生きている「平成」という時代はどういう時代なのかを、あぶり出そうと試みています。

 そして、この日本にある「白昼の狂気」、日本の会社や学校に、あたりまえのような顔をして存在している狂気を描くことが、いちばん根っこにある狙いです。

 私はテリー伊藤さんとの対談集「お笑い(バツ印)日本の防衛戦略~テロ対策機密情報」を昨年10月に上梓していますから、書店によってはノンフィクションコーナーに間違って置かれたりしているようですが、純然たる文学作品、小説です。

 私は、かつて共同通信政治部の記者でした。昭和天皇崩御のときに首相官邸記者クラブにいました。そのときに体験したことを元に書いています。

 あのときのことに整理をつけて文学に昇華し、世に問うまでに、14年かかりました。

 この小説は、単行本になるまえに「文學界」4月号に掲載されたのですが、作家の津島佑子さんが朝日新聞の文芸時評で「14年経って、ようやくに現れた証言」という趣旨のことを書いてくださっています。作者としてもそう思います。

 あの当時、報道の現場にいた誰も、そのときに何があったかを書いていませんでした。

 そして、この小説は報道の裏側を描いてはいますが、報道界の内幕を暴くことが目的ではありません。

 この国の会社で働いている人、この国の学校へ通っている人、すべての人が言葉にできなくとも感じている「真昼の狂気」を描くことが目的です。

 どうか一度、手に取ってみてください。

 一方、“復刻”された『平成紀』の内容説明にはこうあります(Amazon>『平成紀』。文庫本のカバー裏にも載っている文章です)。

 昭和天皇崩御の「Xデイ」はいつ訪れるのか。
 その報道の最前線にいる記者・楠陽に関係者が衝撃のひと言を洩らした。
 「陛下は吐血。洗面器一杯くらい」。
 その時、現場で何が起こっていたのか。
 そして新元号を「平成」に決めた、政府の知られざる思惑とは。
 著者自身の記者時代の経験を源に、圧倒的なリアリティーと臨場感で紡ぎ出す傑作小説。

 これは出版社が出した文章だと思います。

 まるで物語が「陛下は吐血。洗面器一杯くらい」から始まるかのように見えますが、実際にその場面が出てくるのは、4分の3ほど経過してからです。

 物語の始まり、すなわち「昭和の終わりの始まり」は1987年(昭和62年)8月29日。
 中曽根総理の何気ない一言が発端でした。
 (「陛下吐血」の報道は1988年9月29日)

 天皇報道の“戦場”で、主人公の楠陽(くすのき・よう。まさに青山さん)は困難な取材を重ねていきます。

 楠がデスクから要求された取材は、大きく分けて4つありました。

(1)天皇陛下のご容態を正確に掴み、
   発表では隠される部分を全て通信社が知っているようにすること。
(2)天皇崩御の瞬間を発表の前に、
   しかもどの社よりも早く世界へ打電、速報すること。
(3)昭和に代わる元号は何か、
   考案者は誰かを新元号発表の前に「抜く」こと。
(4)内閣が用意しつつあるマニュアルの全容を入手すること。

 さて、楠はこの4つの“ミッション”を達成できたのでしょうか?

 当時の政局も絡めながら、官僚やメディア人らとの“攻防”が、生々しく描写されています。

 中曽根総理など実名で出てくる人物(政治家)もいますが、大半の人物は仮名もしくはフィクションです。

 女性記者との恋愛一歩手前の描写は、読んでいてドキドキしましたが、残念ながら(?)これもフィクションだそうです。


 『平成紀』が発行された3日後の8月8日、奇しくも、今上陛下が“ご譲位”報道に関連して、国民に対し、おことばを述べられました。

 おことばの中には、このようなくだりもありました。

天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。
 更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。
 その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。
 こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。】


 昭和天皇崩御の際に、陛下ご自身が体験なさったことやお感じになったことを述べられたと拝察しますが、『平成紀』では、まさに昭和天皇が重篤な状態に陥られていた期間に、国民の暮らしに及んだ“影響”も描写されています。

 たとえば、近年、メディアの“自粛”や“自主規制”が問題にされたりしますが、当時は今とは全く違う次元で、今から思えば、多くの国民が「何もそこまで…」と感じてしまうほどの、“自粛”が行われていました。

 天皇陛下も人間であらせられる。
 いつかはお亡くなりになる。
 その時、日本はどうなるのか。
 何が変わるのか、あるいは何も変わらないのか。

 多くの日本国民が当時、そんなモヤモヤとした、何とも言えない気分に包まれていました。

 あの頃、本当は何が起きていたのかを知りたい方に、とてもおすすめの本です。

 一方で、平成生まれの方や当時まだ幼かった方には、それプラス、当時の雰囲気を体感していただけるという意味でもおすすめです。

 今上陛下のおことばがあった直前のタイミングで『平成紀』が発行されたことに関連して、青山さんご自身は、ブログ 2016-08-08 20:40:08でこう述べておられます。

【ひとかけらの小説に過ぎない「平成紀」がささやかに問うものは、ひとつではありませぬ。
 しかし、そのひとつには、たとえば何があるでしょう。
 昭和から平成へ移る時代が、ほんとうは昭和天皇の大御心に反する時代であったのではないか、そしてわたしたちの願いと祈りにみずから反してしまう誤謬の根っこと真正面から向かい合うことが、たった今の時代と次の時代をわれら日本人が切り開く鍵ではないか。
 声を大にはせず、囁 (ささや) きのような、この問題提起を込めて、この時機、タイミングで世に出たことを、身震いするような深い感慨とともに受け止めています。】


 8月8日の陛下のおことばを、私たち国民はどう受け止めるべきか?

 『平成紀』は、それを考える大きなヒントにもなると思います。


 青山さんは、レギュラー番組の『虎ノ門ニュース』でも、『平成紀』について話されていました。
 その要旨を紹介しておきます。

<8月4日放送分より>
●表紙の題字は青山さんによるもの。
なぜ鳥の絵なのか?については、「一番最後に何が描かれてるか、よかったらお読み下さい。そしたらこの意味が分かってくださるかもしれません」。
●あとがきは『月刊Hanada』の花田紀凱編集長。
●昭和天皇崩御をめぐる報道は、共同通信の社内で賞をもらっている。
人間関係は全部フィクションだが、昭和天皇崩御をめぐる報道は、全部、事実のみを記している。特に出てくる人、取材源に対しては会いに行った。
●たとえば赤錆さん(匿名)という人が出てくるが、この赤錆さんが、昭和天皇が崩御されたことを発表前に記者に体を張って教えてくれるシーンがある。これは事実。そのあと報道が全部終わって、飯を食いに行った時に、「あなたどうして私に確認の電話をしてこなかったんですか」という意味のことをおっしゃったが、それも全部事実。
●人間関係は、恋や愛にならない手前の、ほのかな心の交流なども描かれているが、そこはフィクション。そういういろんな思い、心のやりとりも、厳しかった報道合戦の裏にありましたよということ。

<8月11日放送分より>
最後の部分をクリアにしている。推理小説の謎解きみたいに、最後、実はこうだったというのを、滝が落ちるように書いている。文学的にはやりすぎで、曖昧にした方が評価を受けやすい。
●それを全部明かしたのは、改元や、天皇陛下というご存在が続く時にどうしても皇位継承の問題を避けられないので、そのことを考えていただく現場からの証言にならなければいけないと思った。


 最後に…

 当時『週刊文春』の編集長だった花田紀凱さんのあとがき(解説)も、すごく良かったです。

 『文春』も“戦場”の中にいたんですね~。


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※拙ブログ関連エントリー(青山繁晴さんの著書紹介)
08/7/8付:「日中の興亡」
09/8/16付:64年目の夏に読む青山さんの新刊&うじき氏親子の「戦争」
12/1/6付:お子様にもお勧め「ぼくらの祖国」
14/9/6付:英霊と私たちをつなぐ架け橋 「死ぬ理由、生きる理由 -英霊の渇く島に問う-」
15/1/3付:日本国民だけが1945年の夏に佇んでいる 「ぼくらの真実」より
15/10/5付:戦後の思い込みも刷り込みもちゃぶ台返し!「青山繁晴の『逆転』ガイドその1 ハワイ真珠湾の巻」
16/6/10付:平和だから呆けたのではない。他人任せにしたから呆けたのです。 “幻の名著”が新書で復活!「壊れた地球儀の直し方」

※拙ブログ関連エントリー(青山繁晴さんのテレビ・ラジオ番組での発言)
【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし

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