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移民・難民問題で日本に警鐘を鳴らす英国人社長

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 「小西美術工藝社」社長で、イギリス人のデービッド・アトキンソンさんをご存知ですか。

 拙ブログでは以前一度だけご登場いただいたことがあります。

15/2/9付:中国産漆に駆逐される国産漆!国宝守る英国人社長の闘いと日本人への提言

 25年以上前に日本に移り住まれて、近年は著書も多数出版されています。

 雑誌『WiLL』にも「ミステリアス・ジャパン」という連載を持っておられ、私は毎月楽しみにしています。

 連載では、日本が抱えるさまざまな問題をイギリス人ならではの視点で語っておられるのですが、2016年3月号(先月号)は、移民と難民の問題がテーマでした。

 結論から言うと、アトキンソンさんの主張はこうです。
 
日本は移民に対してあまりに無防備であり、難民認定法や社会保障制度を見直し、しっかりとした移民、難民の受け入れ戦略を立てないと、近い将来、大変なことになる。財界の方にも、移民を受け入れる前にやるべきことがあることをしっかり認識してもらいたい」

 母国イギリスの歴史や制度と比較しながら、個別具体的に問題点を提起してくれています。

 その内容を少し紹介すると…


 話はまず、日本の外国人に対する厚遇ぶりから始まります。

 アトキンソンさんは以前、肝炎のような症状を起こし、外国人専門の病院で診察してもらったそうです。

 すると「大学病院で診てもらった方がいい」と言われ、紹介状を書いてくれました。

 ところが、アトキンソンさんは日本の健康保険に入っていませんでした。

 すると「会社の加入している保険があるだろうから、申請すれば、すぐに仮の保険者番号を発行してくれる」と言われ、病院へ向かうタクシーの中で秘書に連絡し、申請をしてもらうことになりました。

 驚くべきことに、病院に到着する時にはそれが発行され、病院で使うことができたそうです。

 アトキンソンさんは、良かったと思う一方で、外国人である自分に対する厚遇ぶりを、1980年代のイギリスと重ね合わせました。

 当時イギリスでは、観光ビザで入国した観光客もイギリスの健康保険制度が使えたそうです。
 つまり、医療費はタダ。

 無料で治療を受けようと観光客が大挙してやって来たため、「社会保障観光」という言葉さえできたほどでした。

 同時に、社会保障制度目当ての移民もあとを絶たなかったそうです。

 しかも移民認定された人はすぐに親類を呼び寄せ、無料で治療を受けさせました。

 移民は当然、保険料や社会保障費など払っていませんから、イギリスの財政を圧迫していきました。

 が、そうした社会保障制度も、現在までに改正されたとのこと。

 健康保険は難民の場合、緊急の場合以外は使えるようになるまで数カ月、待たなくてはなりませんし、それ以外の社会保障制度もかなり制限され、ほとんど使えなくなっているそうです。

 また、現在、イギリスでは難民は約12万6000人しかいません。

 申請してきた難民の7割弱は認定されませんし、認定されるまでは就業が禁止され、1日の手当も1000円程度。

 最長1年、仕事ができないこともあるうえに、認定されなかった時の異議申し立ては1回だけだそうです。

 このように審査が厳しく、難民が入ってきにくい状況となっています。


 一方の日本はどうでしょうか。

 『週刊新潮』2015年11月12日号の【「受け入れない、冷たい国」のウソ! 難民「ニセ申請」が日本で蔓延っている】によれば、2010年に難民認定制度が改正されてから、年々、難民申請者数は増加しています。

 2010年は1202人だったのが、2014年には5000人まで増えました。

 難民申請をすると、半年で可否の結果が出て、異議の申し立てをすると、面接まで2年、そこから可否の判断まで半年ぐらいかかる。

 申請を出してから決定まで、3年はかかるということになります。

 つまり、3年間は合法的に日本に滞在することができるので、その間に難民たちは働いて稼ぐわけです。

 しかも、一度不認定となっても、何度でも申請を出すことが可能。

 4回申請を行えば、12年間、合法的に日本で暮らし、稼ぐことができるのです。

 制度改正により、逆に外国人は、難民申請さえすれば、日本で長い間、合法的に働けるようになってしまった。

 これでは半分、難民を無制限に受け入れているようなものだと、アトキンソンさんは指摘されています。

 同様の制度はかつてイギリスにもありましたが、2000年代の初めに変えられたそうです。


 アトキンソンさんはEU全体の移民データも紹介されています。

 『Eurostat 2000』によると、EU人口の9.4%が移民でした。

 ドイツは2005年の法律の改定により、アメリカに次ぐ世界第2位の移民大国(移民の数、約1000万人)になりました。

 但し、EUの9.4%の移民のうち、3分の1程度はEU内の移民で、EU外からの移民は6.3%。

 つまりEU全体では、そこまで外からの移民を受け入れているわけではない、ということになります。

 「日本は冷たい国」云々と責められますが、「実は先進国はそれほど難民を受け入れていない」という事実を隠すため、海外メディアは日本をスケープゴートにしているのではないか、というのがアトキンソンさんの見立てです。

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[2014年5月7日放送「スーパーニュースアンカー」より]

 移民受け入れで比較的成功している国は、「所得などの厳しい条件を設けて、上流階級を中心に受け入れる」方法を採っているそうです。

 ところが、日本はかつてのドイツのように、経済合理性だけしか頭にありません。

 「外国人技能実習制度」を設けていますが、企業が低賃金で酷使したりして、失踪する実習生があとを絶ちません。

 中には、「難民申請から一定期間が経てば原則として就労が認められる」という制度を悪用し、失踪後に難民申請する実習生もおり、その人数は2014年には400人以上に上りました。

 単純労働者の受け入れが危険なら、カナダやオーストラリアのように上流階級の移民を受け入れればいいのではないかという考えも、日本では簡単にいかないというのがアトキンソンさんの主張です。

 まず、日本語習得のために金銭的、時間的コストがかかる。
 もうひとつは、外国人に対する日本人の拒否反応。

 後者はアトキンソン自身の体験から言われています。
 外国人が上の立場になることに対して、日本人は抵抗感が強いと感じているそうです。


 イギリスに話を戻すと…

 イギリスは1950年代から移民を受け入れてきましたが(帝国の崩壊によって、かつて植民地だった国々の困窮した人々が流れてきた)、彼らの多くはイギリス社会に溶け込もうとはせず、地域で固まって、コミュニティを形成しました。

 それはどんどん大きくなり、地元のイギリス人よりも自治体で大きな力を持つようになっていきました。

 ある田舎町では、学校の保護者がほとんどインド人で、「英語ではなくヒンディー語で授業をさせたい」とか、「ヒンドゥー教に基づいた教育制度へ変えたい」とか、主張するようになったそうです。

 当然、地元のイギリス人たちはそんなことは受け入れられないため、衝突するようになります。

 しかし、民主主義国家である以上、小さな田舎のことであっても、民主的に多数決で決まったことには国はなかなか口を挟めません。

 アトキンソンさんは私たちに、こう警鐘を鳴らされています。

「日本は新しきなかにも古きよき文化が残り、あまり国際化されていない稀有な国です。下層階級の移民、難民が大勢入ってくれば、必ずイギリスのようにコミュニティが形成され、地元民と摩擦が起こるでしょう。
 そういったリスクがあるにもかかわらず、財界の方針によって安易に難民、移民を受け入れていいものでしょうか」


 イギリス社会と日本社会、両方をよくご存知の方のおっしゃることだけに、説得力があります。


 イギリスといえば、最近、EU離脱の問題がニュースになってますよね。

 イギリスでは、遅れてEUに加盟した東欧諸国などから域内移民が急増し、雇用が奪われたとの不満も国民の間では強いそうです。

 移民に対する社会保障についても、アトキンソンさんの言われるように昔に比べればかなり制限されてはいるものの、社会保障財源を圧迫していることに変わりはないようです。

 こうした経緯から、イギリスでは、これまでEU離脱の是非がたびたび政治の焦点になってきました。

 今年6月には、EUからの離脱の是非を問う国民投票が行われる予定になっています。

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 2月19日、EU首脳会議は、イギリスの離脱を防ぐため、イギリスが突き付けたEU改革案(EU残留条件)に大幅譲歩する形で合意しました。

 EU改革案には、域内移民の抑制が盛り込まれています。

 一定以上の移民流入が認められた場合、加盟国は7年間の期間を設け、その間に入国した移民への社会保障給付を4年間制限できるようにする、などです。

 イギリスが求めていた改革案が承認されたのを受け、キャメロン首相はEU残留の立場から、6月の国民投票に臨むことになります。

 日本では、移民や難民の受け入れ問題が、まだほとんど議論されていないように思えます。

 他国の事例も参考にしながら、もっと議論を深めなければ…。


 日本国民は現在、移民・難民問題をどう考えているのでしょうか。

 2月20日・21日に行われた産経・FNN世論調査によれば、「日本が移民や難民を大規模に受け入れること」について、賛成は20.2%、反対は68.9%となっています。

 反対の理由はデータがないので分かりませんが、アトキンソンさんが指摘された社会保障とか、地元民との摩擦とかは第一ではないような気がします。

 私が思うに、EU域内で移民や難民による「事件」が最近頻発していることが、反対の大きな理由になっているのではないでしょうか。

 昨年11月に発生したパリの同時多発テロでは、実行犯の中に、難民に紛れ込んで入国した人物が複数いました。

 昨年大晦日から年明けにかけドイツのケルンで発生した、ドイツ女性に対する集団強姦・強盗・性的暴行事件では、容疑者の半数強がアラブ・北アフリカからの難民だったそうです。

 つまり、「移民や難民に紛れてテロリストや不届き者が日本に入ってくる」ことに不安を抱く人が多くいて、それが世論調査に反映されたのではないでしょうか。


 2/24(水)放送のフジプライムニュース 【世界揺らす移民の足音 国際機関トップに聞く】を、ざっと見ました(完全版動画こちら)。

 ゲストの一人は、国際移住機関事務局長のウィリアム・レイシー・スウィング氏でした。

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 各国が移民・難民に対して抑制的な対応を打ち出している現状について、スウィング氏はこれを良しとしない立場で、このように反論しました。

 「これらの動きは根拠のない恐れに根付いている」
 「セキュリティー症候群と言えるかもしれない」
 「テロリストが入ってくるのではないかという根拠のない恐れ
 「反移民感情が高まっているが大部分は根拠のないもの

 司会の反町氏が「根拠がないと言うが、実際に暴動が起きていることについて、我々はどう受け止めたらいいのか」と突っ込んだところ、スウィング氏の回答はこうでした。

 「国民の一部の恐怖、反移民感情を政府がコントロールできていない」
 「ケルン事件の犯人の中で亡命希望者はわずか」
 「そのわずかな人のために100万人の難民を全く受け入れないというのは問題」
 「アメリカも移民を受け入れなければ国が成立しない」

 全く説得力がない…(T_T)

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 また、番組では、先ほど触れた「日本が移民や難民を大規模に受け入れること」に反対が68.9%に上った世論調査も紹介されたのですが、それについてのスウィング氏のコメントは、こういうものでした。

 「歴史の中で今、移民がこれほど多い時期はない。移民の数が増えるのは当然」
 「現実的にいろいろな側面で考えなければいけない」
 「もっとポジティブな意見を持っている人もいるはずだ」

 とにかく全体通してスウィング氏の主張は、「移民・難民は怖くない」「受け入れて当然」と言わんばかりでした。

 そう言われれば言われるほど私は逆に、やはり日本は移民・難民受け入れについては、慎重の上にも慎重を期さねばならないと感じたのでした。



★アトキンソンさんの著書ご紹介★
 近著は「国宝消滅」。2月19日に出版されました。
 「新・観光立国論」は山本七平賞受賞作です。

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※拙ブログ関連エントリー(外国人参政権・移民)
07/10/20付:「太田総理」外国人に地方選挙権をあげます
08/2/19付:「たかじん委員会」韓国と外国人参政権と在日特権
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10/3/2付:「TVタックル」外国人地方参政権と強制連行の真偽
10/2/15付:安易な帰化促進は危険だという分かりやすい事例
10/3/6付:安易な帰化促進は危険だという分かりやすい事例その2
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